18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

福島ユナイテッドFC vs FC東京U-23

11月13日、J3リーグ第29節が開催され、福島はとうほうみんなのスタジアムFC東京U-23と対戦。

福島にはホーム最終戦ということで、この日までに栗原監督の契約満了とか戸川健太植村慶の現役引退が発表されました。3年間の集大成となる試合が期待される中、FC東京U-23には日本サッカー界の未来を担うであろう久保健英がメンバー入り。普段福島ユナイテッドに興味もない人たちも久保健英目当てに大勢やってきたりして結構な数の観客が入りました。

大観衆のホーム最終戦を、そして栗原政権最後のホーム戦を勝利で締めくくりたかったところなのですが・・・

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結果は0-2で敗戦

いやはやある意味栗原体制の集大成らしいというか。栗原監督の退任にしんみりした俺が馬鹿だった。何回同じパターンで失点して何回同じパターンで負けとんじゃこのクラブは。スタッツとかメンバーはこちら

 

とにかく前半はゴミのような内容でして。開始早々に杉野がディフェンディングサードでスライディングから脚を上げるとかいう軽率なファールでFKを与えるとマンマークしてた岡田があっさりはがされてフリーでヘディングさせて失点。お前なあDF陣も栗原監督も何回も何回も何回も何回もそれやって失点してるだろ。どういう守備練習してんだ。その後もボールをつなごうとする福島に前からガンガンプレスをかけてくる瓦斯相手にまともに攻撃にならず。ひたすら守り続ける展開。なんとか2トップのロドリゴと樋口にロングボールを放り込んでみても2トップ以外攻める気がまるでないのでサポートに誰も行かないから必死にポストしてるロドリゴもキープしてる樋口も囲まれて奪われる展開がひたすら続きました。いや、マイボールにして前に蹴り出して「2トップ行ってらっしゃーい!僕らボール奪われるの怖いから引きこもってますわ!」とか平気でやれるのが信じられないっす。とにかく攻守の切り替えが遅い遅い遅い遅い!!勝てると思ってんの!?

 

そんなことやってるうちにまたしてもボックス付近で相手を手を使って倒してFK。マンマークしてるのに十分な体勢でボールを落とされフリーでシュートを許し前半で2失点して終戦。いや、今の今まで逆転したり2点ビハインド追いついたことがないチームに追いつけるわけないでしょ。

2失点ともセットプレーからマークをはがされたり、マークしててもこぼれたところを後ろから入ってきた選手にシュートされるとかいう散々繰り返してきた失点パターンでこうもやられるとは・・・受け身に回れば毎度失点してるのにハイプレスくらうとびっくりしてどんどんどんどん自陣に釘付けになる。受け身になる。相手が疲れるかハーフタイムになるまで修正できない。

 

後半は石堂をはじめとして前に出て行くようになって見違えるようになったものの、相手を押し込んでもシュートを決められない。そもそも相手が2点リードしてて無理しなくて良くなったところからこっちが頑張ってもどうしようもないんですけど。ロドリゴのスルーパスから抜け出した石堂、フリーでCKに合わせたロドリゴ、GKも抜ききった広太のシュート、どれも決まらない。後半はほぼ福島が主導権を握れていたもののとにかくキーパーの正面にしかシュートがいかなかった。

今更だけどこういう状態が毎回繰り返す守備を生んだのかなあ。似たような形を作って練習してもとにかく決められない攻撃陣相手に守備しててもなんか出来てるような気になっちゃうのかなあ・・・でも実戦だとちゃんと決めてくるから練習してても防げない。相手はシュート7本で2点取ってるのにこっちがシュート10本打って1本も決まらなかったら勝てんでしょう。この課題もシーズン通してひたすら引きずってて、いくらチャンスを作っても決められない。

結局梅井の高さや味を占めたFK梅井キャノンや村岡ロングスローの攻勢もむなしく無得点で敗戦。本当に何回も繰り返したパターンで失点する、チャンスを作ってシュートをそれなりに打って得点できないという今シーズンの福島の試合内容を象徴する、悪い意味での集大成になったなあと。腰が引けたような戦い方して自分たちの首を絞める当たりもね。

 

あと今シーズンは1試合。最後に勝って終わるか、せめて点を取って終わって欲しい。いやまああちこちガタガタのチームだから負けても仕方ないけども、せめて栗原監督や選手達には笑顔でシーズンを終えて欲しい。今シーズン12位以下は確定してるけども、やれるだけの事をやってシーズンを終えて欲しい。まあ特に樋口は二桁得点してほしい。あとロドリゴノーゴールで終わるのも勘弁して。

 

 

じゃ気になった選手についてちょこちょこと。

 

植村・・・引退を発表したものの、今回も危機的状況を救うナイスセーブを見せてくれた。実力はまだあるんだけどもなあ。

 

杉野・・・終盤にスタメンに定着したのはビルドアップ能力の高さ故か。苦しい状況でも勇気を持って前線に精度の高いパスを送る姿勢は十分に評価できる。あとはもっとクレバーな守備力が身につけば。

 

石堂・・・劣勢を気迫のプレーで変えて見せた働きは素晴らしかった。後半は何度もゴール前に顔を出してチームを勢いづけるなど頼れる主将としての役割を十分に果たした。

 

蓮沼・・・消極的なプレーが目立ち、フワフワしたプレーに終始して前半で退く。もっと自分が勝利に導くんだという自覚を持って欲しい。それが出来る技術とセンスは持ってるんだから。お前がやらなくて誰がやる。

 

ロドリゴ・・・CKのヘッドはむしろよく外したなと。今回は味方のサポートの少なさとあんまりファール取ってもらえなくてイライラしていた模様。石堂に出したスルーパスとかは本当に技術の高さを感じさせたんだけども結果がついてこないのがもどかしい。

 

村岡・・・正直あの体躯で小手先のテクニックがそれなりにあって相手に寄せられながらもスルスルとドリブルで持ち上がれる選手って貴重だと思う。結果が大してついてこないのが痛いけど。

 

 

戸川、植村の2人は現役生活お疲れ様でした。まだまだ現役でも出来そうだったけど、人間としても選手としても優れていた方々なのでセカンドキャリアもきっと実り多い物になると思います。戸川、植村の今後に幸多からんことを。

 

これにて私の今シーズンの福島ユナイテッドの観戦は終了。藤枝行くのは予算の関係でちょっときついかな。

 

 

まあ栗原監督は今シーズンをもって退団なのですが、今回の試合を見る限り今の栗原監督の限界が見えてきてる感じがするし、クラブとしても成績面に納得はいっていないようなのでここで一区切りとする方がお互いにとって幸せだったんだと思います。

 

一応ホーム最終戦なのでセレモニーとかあったんですが、栗原監督からは「選手の成長はあったけど勝てなかったことは申し訳ない。」との旨の発言が。主将の石堂からも「監督を退任させてしまったことには選手として責任を感じている。福島のためにこれからも前を向いてやっていく。」との発言。成績が今ひとつだし敗戦直後のセレモニーだったのでしんみりした感じでした。

 

来シーズンへの動きなんですが、鈴木代表は試合中継のラジオに出演していくつか現状を話してくれました。主な内容は以下の3点。

  1. ユースチームは占有練習場が確保でき次第すぐに立ち上げる。
  2. 次期監督はいくつかリストアップされていて、これから細部を詰める交渉に入る段階。チャレンジしてみないかということで勧誘をかける。ビッグネームかはそこは受け取り方次第。
  3. 引退選手以外の選手の去就は未定。来週以降個人個人と面談をし、将来性と本人の希望も考慮して判断する。

割と選手の去就については監督が決まらない中では選手側も判断しにくいと思うんですけどどうなるやら。あんまり切ると編成の時苦しくなるからなあ。引き抜かれるとすれば樋口や広太あたりか。レンタル組も殆どは返却でしょうし、FW陣のゴール数も樋口を除けば物足りないから刷新の可能性も?

個人的な希望を言えばロドリゴとアレックスの2トップでブラジル人頼みのクソサッカーという夢が捨てきれないのでどうか頼む。この二人シュート下手すぎて微塵も点取れる気はしないけども。

 

監督については「ライセンスもないし環境も良くないが、そんなクラブを上位に押し上げてみないか?」的な形で勧誘をかけてるんだと思います。チャレンジ出来る人ってはそういう意味だと解釈したんですが。まあ金がない意外は福島を指導してよっぽどのことが無ければ失うものも無いでしょうし。栗原監督だって選手が決めるところで決めてれば名将になってたかもしれないし。いや、失うものは色々あるか・・・

個人的には福島スタイルと位置づけた『つなぐサッカー』の路線は継続すべきだと思うんだけども。ただダイミズムがあるサッカーの方がサッカーの土壌が無い福島では人々の目を引くかもしれない。とりあえずラモスも関塚も城福もフリーだぞ!解説やってる山口素弘とか福西とか戸田もS級持ってるぞ!

 

まあそんなところで今シーズン1年間お疲れ様でした。今年も愉快なシーズンでしたよ。あと1試合、勝って終われればそれでよし。負けたら来年ゼロから頑張ろう。