18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

J3リーグ開幕直前!福島ユナイテッドのシーズン展望とメモ

さて、いよいよ明日、日曜日に迫ったJ3リーグの開こんな時間ですが今回は福島ユナイテッドのチームの総評的なものを勝手気ままに書いていこうかなと思います。

 

福島ユナイテッドは昨シーズン終了後、世にも珍しい「選手全員の契約を更新する」ということをしまして。まさに継続路線を打ち出した訳です。とはいえシーズン中盤以降最終ラインを支えた大原卓丈は引退、新卒ながら主力として大活躍を見せた齋藤恵太と星雄次はJ2クラブに引き抜かれ、ポストワークとチェイシングで貢献した横野純貴はタイへ挑戦すべく退団、鋭い仕掛けが光った田村翔太、ボランチの主力を務めた安東はレンタル期間終了で退団となり、必ずしも主力が維持されたわけではありませんでした。

 

一方新加入はというと、DFにはパウロン、酒井高聖梅井大輝センターバックを多数補強。右サイドバック小山内貴哉を補強し、左サイドバックはの不足はレンタル延長の福岡将太が務めることで解決。MFには安東の抜けたボランチ渡辺匠を補強。また、攻撃的なMFとして仙台大から蓮沼翔太を獲得。FWは昨シーズンSC相模原で11ゴールと実績十分の樋口寛規を補強。またポストワークを担う大型選手としてアレックスを獲得。

退団選手が多くなかった分新加入選手もさほど多くはないものの、ピンポイントな補強を実行しました。では各ポジションの個人的な感想を。

 

GK

選手の入れ替えなし。今年で全員が30代となるため経験値の面では積み上げが期待できるか。正直若手のキーパー1人は欲しかった気はするけども。

 

DF

昨シーズンは5人いたCBが3人も同時期に骨折するとかいう緊急事態にが起こった反省からか今シーズンはCB6人体制に。主にCBを務めていた福岡は左SB専任へ移行したものの、CBはかなり層が厚くなった。とはいえ戸川とパウロンの稼働率は若干怪しめな気も・・・着実に実力を付けてきた岡田亮太を中心にした守備に加え、今シーズンは梅井やパウロンといった190cm級のCBがいるので長身選手への対策も万全。右SBも野田と小山内の2人体制となり全体的に最もベースアップされたポジションなのでは。左SBが相変わらず手薄ではあるが、大器の片鱗を見せる福岡なら星雄次の穴を埋めるのに不安はない。

 

MF

潰しと展開を兼ねていた安東が抜けたものの、経験値では大きく勝るベテランの渡辺匠が加入したためベースは維持されていると予想。大卒ルーキーの蓮沼や最年少の前田にもチャンスメイカーとしての期待がかかる。選手の入れ替わりがあまりないのであくまで選手個人の成長といった面以外では上積みが見込めない気はするけども。

 

FW

メキメキと力を付けていった韋駄天齋藤恵太を引き抜かれたのは大きな痛手だが、実績実力共に十分のストライカー樋口寛規を獲得したことで戦力低下は回避されたか。まあそれでも単純なスピード任せの裏抜けや縦ポンが使えなくなったのは実際痛いけども。横野純貴の抜けたポストプレイヤーはアレックスが務めるか。単純に純貴以上の高さがあるのでセットプレーの破壊力も向上したはず。茂木はSHや左SBが主戦場になると予想。あとロドリゴが馴染めば・・・馴染みさえすれば・・・戦術の変更は強いられるけど戦力の低下は防げたし全体的に微増といった印象。

 

といった具合で確かに鈴木勇人代表が言うように「過去最高の戦力」なのは間違いなさそう。ただ他のJ3クラブの補強状況から考えるとそこまでの優位は築けてないのもまた事実。基本的にはピンポイントに足りない選手を補強してきたものの昨シーズンとの大きな違いは自分で仕掛けられる選手の有無かと。星雄次や齋藤恵太や田村翔太は個で状況を打開できる鋭いドリブルを武器としていましたが、新加入の選手達は単独での突破より連携によってチャンスを作るタイプのようです。より栗原監督の目指すボールを保持して主導権を握るサッカーに合う選手を補強したという形でしょうか。

 

で、今シーズンの福島のスタイルは何度も言うように「ボールを保持して主導権を握るサッカー」でして。ポゼッションしつつパスで崩していこうというスタイルは栗原政権1年目から取り組み続けたもの。3年目を迎えどれだけ精度が上がったのか、特に相手のブロックをこじ開ける力がどれだけ上がったのかが重要となります。そもそも昨シーズンも目立ったのが「攻め立てておいてチャンスでことごとくミスしてるうちにコロッと失点する」パターン。そして「失点したところからチームが機能しはじめてガンガン相手を押し込むけど点が取れない」のパターン。得点力と言うより試合の流れを決める決定力がついてこないと勝ち星は増えないんじゃないかしら。チャンスを作るベースは十分に持っているはずなので決めるとこしっかり決めよう。

昨シーズンの福島の大きな武器であった戦術齋藤恵太が使えなくなった分はアレックスなどの高さを活かしたパワープレーで補っていくことになるかと。同時に187cmのアレックス、共に190cm急の梅井やパウロンのおかげでセットプレーの強さはそれなりに向上してるんじゃないでしょうか。昨シーズンもセットプレーはそれなりに獲得できていたと思うのでここら辺を武器になるはず。

 

シーズンの順位についてはクラブとしては2位以内(J2昇格圏内)と設定していますが選手からは「J3優勝」の声も。僕個人的にはちょっと昨シーズンから目標が上がりすぎてるように感じるんですけども、監督や代表が感じてる手応えやハード面やいわきFCの登場などからの焦りがあるのもまた事実でしょう。僕としては5位になれればいいかなーくらいの気持ち。そんな悠長なことを言ってる余裕が無いのはわかってますけど。

ちなみにJ3の他サポからは福島ユナイテッドは軒並み中位以下の予想をされてるようです。見返してやろう赤黒の勇者たち。

とりあえずは年間の勝利数を勝ち越しにもっていくこと、長野と大分と栃木に1回は勝つというとこを目標にしてほしいかなと個人的には思ってます。

 

最後に、僕個人的な注目選手についてなんですが。僕としては樋口寛規がキーマンだと思ってます。つーか樋口の出来にチームの浮沈がかかってるレベルだと思ってます。チャンスそのものは作れているわけで、そこでしっかり決めきるのが樋口に求められること。つーか樋口が得点量産できなかったらマジで下位に沈みかねん。

本当はロドリゴとアレックスに期待したいんだけどもこの2人は期待値高めに設定しない方が精神衛生上よろしい気がするのよ・・・

 

ともあれすべては蓋を開けてから。それでは2016年のJ3リーグを1年間楽しみましょう。