18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

2017シーズンを終えて、福島ユナイテッドの選手の感想とかのメモ

もう2017年も終わるのですが・・・ろくすっぽブログ更新してなかったんですけどまあシーズンも12月3日の盛岡戦を持って終了と言うことで、選手の感想とかまとめておこうかと。長ったらしくうだうだと書き残しておきます。無かったことになってそうなレベルで試合に絡まないし最終戦セレモニーのもいなかった特別指定選手については今回省略させてもらいます。すまんの安田と川上盛司・・・試合会場にもいないとなると書ける内容がないんや・・・

 

GK

1番 伊藤剛・・・7試合出場(7月途中加入)。191cmの長身と長い手足のリーチで好セーブを連発。大柄ながら鋭いレスポンスで鈍重さは感じさせなかったし、なんだかんだキックも飛距離と精度を兼ね備えていて質が高かった。最終的に内藤からポジションを奪えなかったのはコーチングとか結局失点が大して減らなかったのが要因だろうか。普通にレギュラーを任せられる実力はありそうだしまだ23なので来シーズンが楽しみ。ちなみにハイライトは2度もPKセーブを見せた19節琉球戦。

 

16番 堀田大暉・・・出場なし。練習の負傷で脳挫傷とかの大怪我(症状的には脳しんとうくらい)を負い出遅れたりしたものの年間通して第3GKの立ち位置を覆せず。フィードに定評があるけどやはりセービングを磨いて欲しい。一応伊藤の負傷とかでベンチ入りまでは行ったので来年スタメン取るつもりで頑張って欲しい。

 

21番 岡田大・・・出場なし。今シーズン限りでの現役引退。第2GKだったが12節鹿児島戦でベンチなのに審判への暴言で退場、出場停止となると以後ベンチにすら入らず。岡田は出場機会本当に少なかったけど「何かあっても大が控えてるから大丈夫」と思わせるくらいの実力はあったと思う。現役生活お疲れ様でした。

 

34番 内藤友康・・・25試合出場。本人の意向も有り今シーズン限りで退団。ビッグセーバーぶりは健在で何度も何度もチームの危機を救うセーブを見せてくれた。正直キックが5割くらいサイドライン割ったりクロスボールに飛び出したけど触れないと言う事態が頻発したのはいただけなかったが、横っ飛びでセーブしても変なところにこぼさないあたりは結構成長したんじゃないだろうか。J3で年間通してレギュラーだったのは何気に初。まだまだ老け込まないので次のクラブでも頑張って欲しい。

 

DF

2番 岡田亮太・・・30試合出場1得点。開幕時はCB。一時期左SBになったりしたけど最終的にCBに固定。競り合いの強さ、対人守備の強さは相変わらず。時たま前に出て行ってスペースを突かれたりはしたけどカバーリングとかも改善されてきてると思う。フィードとかもそれなりに上手いし運動量も少ないわけじゃないので3バックの左CBとかもやってDFラインの便利屋みたいになってたけど中央でどっしり構えてる方が輝いてるんじゃないだろうか。来年はさらなる鉄壁を築いて欲しい。

 

3番 小山内貴哉・・・4試合出場0得点。3バックの右CBとか右SBで起用されるも出場機会少なく契約満了。機動力とパワフルさのあるディフェンスは見所があったけどポジショニングが怪しかったり、そのせいで裏を突かれて相手を雑に引き倒してセットプレーを与えたりとまずいプレーも少なくなかった。思い切りの良い攻撃参加とか、とにかく走れるところは持ち味なので技術、戦術眼を磨いてまた活躍してくれることを祈る。

 

7番 茂木弘人・・・26試合出場1得点。開幕からCBで起用され、シーズン後半は右SBに復帰。本人も初めてとなるCB起用にも持ち前の身体能力の強さとスピードを活かしたカバーリングで対応したが、徐々に対策が進むと高さの足り無さと不慣れな役割に苦しみ守備を支えきれなくなった。川上にポジションを譲ってSBに復帰すると縦への仕掛けやクロスで攻撃のアクセントに。正直マークが曖昧だったり簡単に外される場面は多かったけど一瞬のキレは格別だった。

 

25番 杉野健斗・・・11試合出場0得点。右SBとかCBで起用されるもレギュラーになれず、今シーズン限りでの現役引退を決断。フィードの技術は別格だったもののフィジカルとアジリティの不足がいかんともしがたかった。特に相手CFとの競り合いで毎回無力化されていては流石に厳しい。特大の武器を生かし切れないままキャリアを終えることとなってしまったが、セカンドキャリアではさらに大きな花を咲かせて欲しい。

 

30番 木下高彰・・・13試合出場0得点。身体能力の高さからくる競り合いの強さやスピードに加えて技術も備えていたがポジショニングとカバーがちょっと悪すぎた。マーカーを見失いがちだし雑なファールも多かったのは減点材料。ただ、真っ向きっての空中戦とか強かったし、ガッツあふれるプレーは素晴らしかった。25節長野戦での萬代封じはお見事だった。

 

MF

4番 川上竜・・・32試合出場0得点。ボランチ、CBで起用され大卒ルーキーながら全試合フル出場。シーズン中盤以降はキャプテンマークも巻くなど充実のシーズンだったのではないだろうか。活躍が充実しすぎてあっという間に北九州に完全移籍。広い視野と正確な長短のパスによるゲームメイクが光ったし、絡み付くような粘り強い守備も十分通用した。相手との間合いやスペースを把握する能力がずば抜けており、CB起用時は高いカバーリング能力を発揮し、相手の先手を常に取り続けた。ボール奪取能力には物足りなさはあったけど役割はしっかりこなしたし、上手い選手はどのポジションをやらせても上手いの典型だった。

 

5番 渡辺匠・・・18試合出場0得点。主にボランチで起用され、試合終盤の守備固めに投入されることが多かった。技術的な上手さはないけど闘志を前面に押し出してチームを鼓舞する姿勢が素晴らしかった。チームの戦う集団としての礎を作り今シーズン限りでの現役引退。2年間の在籍だが福島の誇りというものを明確に示してくれたレジェンドだ。

 

6番 鴨志田誉・・・29試合出場2得点。左SBと左SHで主力に。戦術理解力、タスク実行力は何度も言うけどチーム随一。居て欲しいところにいてくれるし、走って欲しいところに走るし、選択して欲しいプレーを選択してくれる選手だった。単純な縦への突破の成功率はかなり上がったので、あとはフィニッシュに絡む精度を上げていければ。来年以降もまた便利屋のような起用法になるだろうがチームに欠かせないピースである。

 

8番 石堂和人・・・15試合出場0得点。主にボランチを担当。体の強さを活かしたボール奪取やキープ、左足からのパスと強烈なシュートといった持ち味は何度も見せたが、運動量の低下が著しくもあった。運動量を求めるチームスタイルに適応し切れたとは言えなかったんじゃないかしら。それでもピッチに立てば誰よりも声を出してチームを鼓舞する姿勢は流石の一言。まだまだチームを引っ張る存在であって欲しい。

 

10番 金功青・・・12試合出場0得点。ボランチサイドハーフで起用されるもレギュラーになれず。左足の技術はやっぱり高かったけど生かし切れなかった感もある。中盤で当たり負けてロストし失点の起点となったり中盤の底から左足一振りでゴールを演出したりした10節鳥取戦がドラという選手を象徴していたのではないだろうか。チーム最古参だが今シーズンで現役引退。本当にお疲れ様でした。

 

13番 三橋秀平・・・20試合出場3得点。セカンドトップや両SHとして活躍。タムショーの負傷で巡ってきた出場機会をモノにした。精力的なスプリントで攻守に走り回りつつ何度も相手の裏に飛び出し、ボールを持てばチーム随一のクイックネスで相手を翻弄した。利き足は右だが、チャンスなら迷わず左でシュートまで持って行く積極性は高く評価したい。それでも決定力は足りなかったし、飛び出すにしてもオフサイドにかかりすぎた。狭い局面でもボールをしっかり繋げるが、ラストパスなどもまだまだ改善が必要。シーズン終盤は出場機会を失ったが化けられるポテンシャルは十分あるので来シーズンエース級の活躍を期待したい。

 

14番 星広太・・・32試合出場7得点。左SH、左WBを務め最終的に左SBに。序盤から得点を重ねたがチームの成績が落ち込むと同時にトーンダウン。持ちすぎたり強引に仕掛けてはロストを繰り返した。しかし左SBとなりSBがマイボール時にインサイドハーフに移る戦術に適応するとシンプルで効率的なプレーが増え、アタッカーとして一皮剥けた印象。鋭いドリブルと変幻自在のボールタッチ、正確かつトリッキーなラストパスなどいよいよプレーがファンタジスタめいてきた。なにげにクロスや左足の精度も向上したし、仕合終盤でも尽きないスタミナも持ち合わせた。チャンスの数からすれば7ゴールでもまだまだ物足りないがチーム得点王となるなど福島の顔と言える選手になったのではないだろうか。来シーズン、さらなる得点を重ねて満を持してステップアップしたいところ。

 

15番 平秀斗・・・15試合出場3得点。右SB、右WBでレギュラーに。全力で相手に食らいつく守備は素晴らしく、攻撃時も縦への推進力と強烈な右足のキャノン砲で戦術に幅を作るなど前半戦は上々の内容だった。本職ではないので裏を取られることは少なくなかったけど攻守での死に物狂いのプレーはそれを補って余りあるものだった。夏に右膝を故障しそのまま離脱。回復は順調なようなので焦らず直してほしい。

 

17番 前田尚輝・・・27試合出場0得点。ボランチでレギュラーを確保。ゲームメイカーとしてまた一回り大きくなり、好調時なら面白いようにボールを捌いてゲームをコントロールした。プレーの波が大きく、ボランチとしては守備力がまだ足りないがそれでも年々向上はしてきてるし、運動量も結構ある。湘南からのレンタル延長が決まっているので川上の抜ける来シーズンは王様と呼べるくらいゲームを支配するプレーを見せてほしいところ。

 

18番 橋本裕貴・・・3試合出場0得点。右WB、左SB、シャドーなどをやってみたけどどこが最適なのかはよく分からないままだった。左足の多彩なキックと簡単にはあたり負けなかったりボールを奪いきる強さは見せたけど本領発揮には至らず。怪我と不慣れなポジションを転々とするうちに左利きのアタッカーが複数いるチームにおいて埋没してしまった感がある。来年こそその左足の実力と桐光のディ・マリアと呼ばれたほどの技術を見せてほしい。

 

20番 ヘナン・・・5試合出場1得点。開幕からベンチ入りを続けるも出番は少なかった。右SHでの起用が主だったがいかんせん出場時間が短すぎる。それでも出場すれば左足の柔らかい技術や独特なリズムのドリブル、広い視野での意外性のあるパスなど持ち味は見せた。ハイライトはシーズン初出場から3分で結果を出した相模原戦。フィジカル面が強くないことや守備面の戦術理解がなかなか進まなかったり、ボールを足下でばかりもらいたがったり持ちすぎるあたりが使われなかった要因なんだと思う。とはいえ終盤は守備に必死に走るようになってたので来シーズンに期待は持てるのではないだろうか。

 

22番 ニウド・・・12試合出場4得点(9月途中加入)。シーズン終盤に限ればMVP。超攻撃的ボランチとして常に相手の脅威になり続け、攻撃参加しつつ守備はサボらないというスーパーな活躍でシーズン終盤の巻き返しに多大に貢献した。とにかくボックスへ入り方やポジショニングが絶妙で、外から高速で飛び込んできて頭で合わせるパターンが何度も見られた。強烈なミドルも持ち合わせつつ味方にラストパスも供給するなどJ3では圧巻の攻撃性能を誇った。荒いプレーが多かったりボランチとしては視野がそこまで広くないことや横の運動量がそんなに多くないとかいう部分はあったけど身体能力の高さを生かし相手を潰す対人守備も光るなど、攻守での貢献は絶大だった。勝利時のラインダンスでは率先して最前線で踊りつつサポーターを煽って盛り上げるなどピッチ外でも大活躍。

 

24番 蓮沼翔太・・・1試合出場0得点。10数分の出場に終わるなど失意のシーズンとなった。たぶん守備面や運動量の関係で戦術に適応できなかったのではないだろうか。柔らかいボールタッチやパス、それなりに高い得点力を生かしきれなかった。良い技術は持っているので守備での貢献度を増やしていきたい。

 

27番 橋本拓門・・・32試合出場1得点。前半戦はトップ下、後半戦は右SBで常にレギュラーとなった。上質のラストパスとセットプレーで7アシストを記録。トップ下としては労を惜しまないプレスとラストパスの供給役をこなした。SBがマイボール時にインサイドハーフに入る戦術が採用されると右SBへコンバート。長短のパスでゲームを作りつつ機を見て前線に走り込み鋭いミドルを放つ場面が増え、攻撃に効率よく絡めるようになった。セットプレーのキッカーとしても精度が増し、何度もアシストに繋げた。スピードこそ無いが戦術理解力の高さと的確なポジショニング、技術ベースと運動量が優れているので来シーズン以降もキーマンとなるはず。

 

43番 志知孝明・・・15試合出場0得点(7月途中加入)。右WBのレギュラーに。松本山雅への復帰が決定アタッキングサードでの丁寧さに欠けた印象はあるが、相手を半身でブロックしつつゴリゴリと敵陣に侵入していく力強いドリブルや左足から繰り出す質の高いパスが光った。右サイドのCKのキッカーも務めたが非常に鋭く高精度だった。シュートを打つまで時間をかけすぎてブロックされたりクロスの精度が足りなかったりはしたがフィジカルの強さとアフリカ系選手ばりの足のリーチの長さなど日本人離れしたプレースタイルは伸ばしていってほしい。 

FW

9番 アレックス・・・17試合出場5得点。開幕からCFのレギュラーとなったが小牟田の加入とともに出場機会を失う。シーズン終盤には再び出場機会を取り戻す。とにかくゴールに突撃するスタイルからポストワークと味方のサポートに徹するスタイルへプレーを大きく変えた。鈍重ではあったが足下の技術は高くフィジカルの強さも要所で見せた。守備戦術を理解した上でのプレスも向上し、自陣セットプレーでの守備時には高さの足りないチームを何度も助けた。シュートが下手なのは相変わらずではあったけど5ゴールはチーム2位の得点数。ポストワークで貢献しつつの5ゴールは悪くない数字ではないだろうか。足りないところも多かったとはいえチーム戦術に合わせてプレースタイルを大幅に変更できたという点は高く評価したい。

 

11番 田村翔太・・・12試合出場3得点。序盤は右SH、怪我から復帰後は左SHを務めた。開幕から主軸として激しい当たりからのボール奪取と縦への推進力と突発力、パンチ力のある強烈なシュートで攻撃陣を牽引。鋭利なドリブルで何度も敵守備ブロックを切り裂いた。8節秋田戦で膝に大怪我を負い長期離脱。シーズン最終盤に復帰したが完全なコンディションには戻らず。とはいえコンディションが整わない中でも加速力としなやかなプレーは健在で、攻撃の切り札として重宝された。湘南からの完全移籍が決定しているので来シーズンはコンディションを万全に整えてエースとしての活躍を期待したい。

 

26番 小牟田洋祐・・・12試合出場1得点(7月途中加入)。CFとしてアレックスを押し退けてレギュラーに。純然たるポストプレイヤーで、柔らかく確実にタメを作るポストと容易く競り勝つ空中戦の強さに加えてサイドに開いてクロスまで持っていったり、ドリブルで仕掛けたりと完成度の高いポストプレイヤーだったのではないだろうか。しかしわずか1ゴールは流石に決定力不足。最終節の相手ボックス内で敵の密集地帯を華麗なボールコントロールで切り抜けGK1対1まで持ち込みながらシュートを吹かしたシーンが象徴するようにシュート精度が大きな課題だった。正直FWとしてはエゴが弱かったのではないかと思う。その分献身性は高く守備もサボらないし、ポストと競り合いからの落としは確度が高く、その部分では計算できる選手でもあった。既に群馬への復帰が決定しており、得点力を磨いて上を目指してほしい。

 

40番 樋口寛規・・・16試合出場3得点。大怪我からの復活に時間を要したが、復帰後はセカンドトップ、CFに定着。献身的なプレスバックや二度追いなど守備に奔走しつつ、ビルドアップのためにバックラインまで下がってボールを受け、中盤から前線へドリブルでボールを運び、アタッキングサードでは選択肢を作るべく迷いなくサイドラインに流れてクロスを上げるなど、チーム事情でリンクマン的役割を担ったためストライカーに専念出来なかったが攻守に特大の貢献を見せた。終盤には戦術にも馴染んでシュートシーンが増え、ストライカーセンス抜群のゴールを見せた。フィジカルが強く当たり負けないし、パス、トラップも質が高いので、今の戦術の中でゴール前に顔を出す回数を増やして来シーズンこそゴール量産といきたいところ。

 

 

というわけで選手の感想でした。まあボロクソ言った選手もいるし何かとケチをつけた選手ばかりではあるけど、皆イイもの持ってる素晴らしい選手ばかりでした。楽しいシーズンを本当にありがとうございました。

福島ユナイテッドは希望、勇気、明日への活力を与えられるクラブになるよう・・・と鈴木代表は言っていましたが、本当に勇気希望以上に「明日への活力」を与えてくれるクラブだったと就職してなおさら思いました。

 

去る選手、残る選手それぞれいますが、来シーズンもまたあーでもないこーでもないと言いつつ楽しいシーズンが待っているのだと思います。選手、スタッフ、フロントの皆さんお疲れさまでした。