18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

J3リーグ前半戦を終えての福島の選手達の感想

7月3日のJ3リーグ第15節、FC東京U-23との対戦を終えて今シーズンのJ3リーグは折り返し。というわけでリーグ前半の選手の感想を書いておこうと思います。

 

GK

21番 岡田大・・・出場なし、ベンチ入りも1試合のみと第3GKの位置を覆せず。植村も大崩れしないのでポジション奪取への厳しい戦いが続く。

 

33番 植村慶・・・全試合に出場、クリーンシートが少ないものの大崩れもせずレスポンスも悪くなく、鋭い飛び出しが光った。ハイボールの処理はもう少し積極的でもいいと思うけど。

 

34番 内藤友康・・・第2GKから抜け出せず。現状では天皇杯に照準を合わせてそこでアピールするべきか。ビッグセーバーなので調子の波も小さくしたい。

 

DF

2番 岡田亮太・・・CBと左SBで全試合に先発。身体を張った守備と正確なパスでのビルドアップが冴え渡る。左SBへのコンバートもそつなくこなした。ただしカバーリングとラインコントロールはもう一皮むけて欲しいところ。

 

3番 野田明弘・・・実力者の茂木や生きの良い福岡に押され最初こそ出番が無かったものの中盤戦からは右SBの定位置を確保。思い切りのいいオーバーラップが増え、より攻撃的なスタイルへとプレー変えたことが功を奏した形に。

 

4番 戸川健太・・・激戦区のCBでチーム最年長ながら奮闘。ラインコントロールカバーリング、身体の当て方などベテランらしい円熟の守備を見せた。試合終盤での出足の鈍りはいたしかたないところか。本当にCBの中では守備の技術は一番うまいと思う。

 

17番 酒井高聖・・・何試合かベンチ入りしたものの出場なし。まあ多士済々が揃CBでは仕方ないところもあるが。若いとはいえもう少し試合に絡みたい。ちなみに現在怪我してるとかなんとか。

 

23番 パウロン・・・怪我から復帰後すぐに圧巻の身体能力と長身でCBのレギュラーを確保。高さ、速さ、強さに加えてリーチの長い脚と足下のうまさも兼ね備え攻守どちらでも存在感を示す。ポジショニングの甘さや集中を欠く場面は散見されるが、J3では冗談抜きに規格外の怪物選手。

 

25番 杉野健斗・・・ここまでベンチ入りもなしと苦しい状況。最激戦区のCBではなかなかチャンスが無さそうなのだが他のポジションで良いプレーしそうなイメージがわかないのがなんとも・・・

 

26番 小山内貴哉・・・プレシーズン中に負傷し夏まで離脱。順調に回復してきているようなので7月中には右SBのポジション争いに加われるか。

 

28番 福岡将太・・・序盤戦こそ左SBのレギュラーとなったが守備面の甘さがいかんともしがたく控えに。高い身体能力をベースにする攻撃の迫力はうちのSB陣屈指のものがあるので、レギュラー奪取のためにハードなマークとかを身につけて欲しい。

 

39番 梅井大輝・・・CBでの出場はないもののボランチやアンカーでの起用に応え、高い守備力となかなかのボール捌きを披露と中盤でも高水準のプレー。194cmあって動けて中盤で捌ける選手は貴重だと思う。長身を活かして試合終盤のパワープレー要員としても一定の働きはこなした。別に梅井のパワープレーで勝ったこととか無いけどCB使ったパワープレーなんてそんなもんだよ。

 

MF

5番 渡辺匠・・・レギュラー定着はならなかったもののセントラルの位置でインターセプトとタックルで守備を引き締めそれなりにボールを捌くなどまずまずの活躍。良い感じに飛び出してフィニッシュに絡んだりするもののシュートはイマイチ。特筆すべきはベテランとしてチームを引っ張る姿勢で、大声で味方を鼓舞する姿が印象的だった。まさに闘将の風格。

 

6番 鴨志田誉・・・セントラルやトップ下でスタミナ無視の全力プレスで相手を引っかき回したり裏への飛び出しのタスクをこなす。ドリブルでの推進力もそこそこあったしパスも悪くない。本人はスタミナに衰えを感じるとは言うものの相変わらずわけわからないくらい走る。

 

8番 石堂和人・・・アンカー、右ウイングどちらにも対応。ベテランながら年々研ぎ澄まされていく得点感覚と裏への飛び出しで3ゴールと活躍。攻守に的確なポジションを取り、正確な左足のキックでチャンスメイクも担う。しかし6月半ばに負傷し全治3ヶ月の長期離脱を強いられる。

 

10番 金功青・・・卓越した左足の精度と気迫のプレスで序盤に存在感を示すも、負傷で長期離脱。左足の技術に限れば非常にハイレベルなので早く復帰してポジション争いに加わりたいところ。

 

14番 星広太・・・齋藤恵太と双子の星雄次のステップアップをバネとしてアタッカーとしてさらにレベルアップ。ドリブルからのチャンスメイクのみならず、練習を重ねたことでシュート精度が格段に向上。ここまで5ゴールと上々の結果を残した。果敢なドリブラーとしてアタッキングの鍵を握るだけで無く、精力的に守備に下がってくる献身性も素晴らしい。

 

15番 村岡拓哉・・・絶対的レギュラーとはなれなかったもののロングスローが必要とされない場面でも投入されるなど戦力としての信頼性が向上。右ウイングをそつなくこなした。好調時は器用なプレーをするものの、調子が上がらないときは運動量が少なく器用貧乏な選手になるのでプレーのムラや淡泊なプレーを減らしたい

 

20番 前田尚輝・・・ボランチを主戦場とし、柔らかいボールタッチと広い視野、長短の正確なパスでゲームを作り自身も幅広く動き回ってボール引き出すなどモダンな司令塔として活躍。コンタクトプレーには決して強いとは言えないもののプレーの強度は格段に向上し、守備面でもそこそこの踏ん張り。ボールに触れば触るほど輝く有望株。

 

24番 蓮沼翔太・・・何度かベンチ入りしたものの出場は数分のみ。キビキビとした動きでパスを受けては動き直してといったプレーが出来るようなのだがキックの精度とかはよく分からず。アタッカーは負傷者が相次いでいるのでその部分でアピールできればチャンスも広がるか。

 

27番 橋本拓門・・・序盤は出遅れたもののボランチ、アンカーの定位置を確保。正確なキックでチャンスを生み出すだけでなく、精力的なフリーランも光った。守備のポジションも的確とバランサーとして十分に機能。相変わらず地味ながらじわじわ効いてくる選手である。

 

FW

7番 茂木弘人・・・FW登録ながら左右のSBでレギュラーに。安定感のある守備に加えて攻撃でも確かな存在感。基本的にバランス重視の堅実なプレーが目立ったがもう少し攻撃的に振る舞ってもいい気はする。6月に入ってからは右膝をテーピングでがっちり固めてのプレーが続いているため怪我には気をつけて欲しいところ。

 

9番 アレックス・・・CFとして長身と当たりの強さ、前へ前へと攻撃のベクトルを向けるプレースタイルは魅力ではあったものの、いかんせんシュートがうまくないしキープもうまくなかったり周りを使わなかったりで出場機会は多くなかった。15節では途中交代で投入されるも25分くらいで懲罰交代させられるなど良いとこなし。ポストプレーとシュート精度を磨かないことには信頼を得られないか。

 

11番 金弘淵・・・CFとしてポストプレーやチェイシングをしっかりこなしたものの、出場機会やチャンスの数からすると1得点は物足りなさが残る。ボールの受け方とかは悪くないし献身性も高いのだがゴール前での勝負にもっとこだわってほしい。もっとボコボコとシュートして良いと思うんだけどなあ・・・

 

22番 ロドリゴ・・・序盤にスタメンに定着。ポストプレーもこなすようになり、ドリブルでの仕掛けや裏抜けなどで見せ場を作る。試合を重ねるごとにチームに馴染んできていたものの5月に靱帯と半月板の損傷で5ヶ月の離脱に。シーズン中に復帰できるかも怪しいところ。今のチームとして攻撃の形が出来上がってきている中で見てみたい選手だった。無得点というのはいただけないがもともとそんなに点が取れるタイプでもない模様。

 

40番 樋口寛規・・・開幕から全試合でスタメン出場。左右のウイングでの出場が主のため守備に時間を割く時間が多かったせいかなかなか活躍できなかったものの、ペナルティエリアでボールを受ける形が出来ると11節からゴールラッシュを披露。卓越したゴールへの嗅覚とシュートセンスで6ゴールを決めエースとして期待に応えた。守備でも献身的にプレスをかけ続けるなど守備面での献身性も高く、絶対的な戦力となった。

 

 

 というわけで選手の感想でした。中盤戦から輝きを放ったのが樋口と広太。2人で前半戦残り6試合で9ゴールをたたき出す大活躍。中盤では前ちゃんもメキメキと頭角を現し不可欠な存在に。DFラインでは岡田の奮闘もさることながら圧巻の身体能力でパウロンが強烈なインパクトを残しました。また、本職以外でのコンバートで輝いた梅井や石堂も好印象。

ベテラン勢が軒並み奮闘し、最年長81年度組は全員その豊富な経験値を元に試合に絡みましたし、30を越えた茂木やロドリゴやドラや鴨ちゃんも負傷するまでは出場機会を多く得ています。一方若手は苦戦が目立つ状態。最激戦区のCBではゴーソンや杉野が出場機会を得られず、SBの福岡も継続的な出場が出来ていない状態。新卒の蓮沼もなかなか試合には出られず、アレックスも期待に応えたとは言えない出来でした。

 

後半戦に向けては石堂やロドリゴといったアタッカーが負傷離脱しているのが懸念材料。ここは蓮沼やアレックスの成長に期待したいところですね。若手にはベテランと激しくポジションを争うことで個々の能力を伸ばしていってもらいたいし、クラブが若手の育成を目標にしている関係もあるので、やはり大卒やレンタル組は控えに甘んじること無く精進してほしいですな。

同時にレギュラー定着出来ていないホンヨンや村岡、サブに甘んじている拓門などの中堅組の巻き返しも必要ですし、特に好調だった樋口や広太はこの状態をシーズン通して維持できるかが福島の成績に直結しそうです。この2人を中心に後半戦の福島ユナイテッドの躍進に期待しましょう!