18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

星雄次の移籍に思うJ3の価値

福島ユナイテッドに所属するDF星雄次のJ2レノファ山口FCへの完全移籍が1月9日に発表されました。大卒ルーキーながら左SBの絶対的レギュラーとして活躍。35試合5ゴール2アシストの大活躍でした。

 

星雄次はドリブルでの突破力はJ3内では高い部類であり、左右両足が使え、タイミングのいいオーバーラップから縦に突破してクロス、カットインしてシュートと攻めの引き出しが多い攻撃的SB。それでいて守備も疎かにせず、豊富なスタミナを持つなど優秀な選手です。実際に福島ユナイテッドでも雄次のいる左サイドはストロングポイントでした。

 

しかしながら、なんと星雄次は2015年2月半ばまで所属クラブが決まらない状態でした。2月に福島のトレーニングキャンプに参加しようやく契約を勝ち取りました。あれだけ活躍できる選手がどこのクラブの目にもつかずに残っていたということが驚きです。

 

その選手が大卒2年目にはJ3からJ2へステップアップする・・・これこそがJ3のひとつの価値ではないかと僕は考えます。J1、J2でスカウトの目に止まらなかった選手がJ3で活躍しステップアップを果たしていく、という形が日本サッカー界における埋もれる人材を減らし、さらなるサッカーの盛り上がりや、代表やJ1クラブの強化へとつながるのではないでしょうか。

まあ、そうは言ってみたもののJ3で活躍した選手でもJ1に定着したり代表まで上り詰めることは稀ではあると思いますが・・・もしかしたらジェイミー・ヴァーディーのようなシンデレラストーリーが生まれるかもしれませんよね。

 

J3JFLよりもJ1、J2からの目が届きやすい環境というのが影響しているのかもしれません。今年からセカンドチームが参戦するため、このような選手の動きはどんどん増えていくのではないでしょうか。

 

しかし、J3クラブも慈善事業で若手の発掘、育成を行っているわけではないのも事実です。主力をみすみす引き抜かれるばかりにならないようにしていく必要があります。

福島ユナイテッドの場合、J2ロアッソ熊本へ移籍した齋藤恵太は0円移籍ですし、今回の雄次の件もおそらく同じでしょう。主力抜かれまくりのJ3ガイナーレ鳥取も同じような状況かな?

なんとかJ3にもおいしい部分が回るよう考えていきいものですね。

 

 

それにしても星雄次が1年で退団とは悲ものですな・・・ステップアップなので喜ばしいことではあるのですが、もう双子の兄、MF星広太との素晴らしい連携で相手の右サイドを攻略する姿を見ることができないのは残念です。

 

 

星雄次が1ゴール1アシスト、ゴールライン上のボールを掻き出すなど大車輪の活躍を見せ、勝利を呼び込んだ試合。奇しくも相手は今回移籍したレノファ山口。個人的にこの試合は福島ユナイテッドの2015シーズンのベストゲームです。

広太と雄次、星ツインズのこの華麗な連携がもう見られないのは本当に残念だ・・・

 

星広太と星雄次の双子アベックゴール。双子のアベックゴールなんて滅多に見られないよね。

 

うーん、なんだか何が言いたいかわからない記事になってしまった・・・大したタイトル付けてはみたけど、要は「星雄次いいもの見せてもらったぜありがとう!」という記事でした。恵太の時もやっとくべきだったな・・・

とりあえず、J3はこれからますます日本サッカーの裾野としての役割を担っていくのだろうと雄次の移籍を見て思うと同時に、この形をJ3クラブにも恩恵が及ぶようにしていく必要性を感じたという話でした。