18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

とっくに福島ユナイテッドの2017シーズンが始動してた件

なんだかんだこのブログはじめて1年以上経過してるんですね。映画の紹介もやろうとしてたのにただのサッカー観戦記になってしまった。

年明けから実家がちょっと慌ただしかったり卒論やら試験やらがあって福島ユナイテッドの記事は書けなかったんですけど、ある程度落ち着いたのでぼちぼちまとめてみようかと。

 

まず田坂監督と兼村コーチが新たに就任したはいいものの補強があんまり進んでいませんで。契約更新報告も今年からやりはじめたものの主力級の契約更新まで時間がかかってやきもきしたり。一応新体制、背番号は27日現在こんな感じ

 

とりあえず退団した方々の進路について。

こんな具合で一応退団した皆さん進路は決まってるっぽいです。あ、引退した3人についてはよく分からないけど。

いやあ思ったより退団者が多い。梅井とか福岡が引き抜かれるのは予想外だったし。福岡は湘南がレンタルに出してる選手や学生や若手主体で挑んだBTVカップに招集されていなかったので湘南は退団するだろうと思ってたけど栃木に引き抜かれるとは。

 

で、契約を更新した選手が鴨志田、ドラ、蓮沼、岡田大、拓門、樋口、内藤、杉野、石堂、岡田亮太、茂木、渡辺匠、広太、アレックスの14人。で、期限付き移籍だった小山内が完全移籍で福島の選手に。前ちゃんは期限付き移籍期間を1年延長。前ちゃんの残留についてはこれはわりとデカい要素。

 

そんで新加入選手についてなんですけど。

ってこんもんなんですよ・・・タムショーはおかえり。また会えて嬉しい。正直補強についてはJ3クラブの中ではダントツの出遅れぶりでして市場にもう選手があんまり残ってない状態。残ってる選手も稼働率の怪しいベテランが多いとかそういう。

現状問題なのがDFとFWでして。DFはCBが岡田亮太、杉野、木下の3人のみ。右SBは小山内1人で左SBは本職不在。いや、茂木を配置すれば良いだけなんだけど。まずDFの数が全然足りてない。FWも茂木、アレックス、樋口、登録はFWになったタムショーなんだけど樋口は靱帯損傷で春過ぎまで負傷離脱だし茂木もなんだかんだサイドになるだろうしで圧倒的CF不足。

根本的に20人でシーズン戦えないし田坂監督が目指す育成の部分も育成すべき若手がもっといてほしいというのが現状。

このあたりの問題は2月の湘南キャンプで練習生の参加を募って何とかするらしいけど流石に行き先が不安ですね・・・

 

新ユニフォームも決まりまして。2017福島ユニ(胸・袖)-[更新済み]

うん、えらくシンプルなデザインになったな。プレミアリーグとかこういうユニ多いけども。実物見てからじゃないと何とも言えないけどちょっと地味になりすぎな気もしないでもない。ヒュンメルの新作デザインでは色々小洒落たのあったんですけど、コンセプトとしては新体制での新たなスタートということなのでまあ筋は通ってるかと。個人的には袖のマーキングとか黒にすれば引き締まって見えるんじゃないかと思うのですが。まあこのユニで躍進すりゃとんでもなくカッコよく見えるかもしれないしそん時はそん時で。

 

 んで、まあトピックスとしては取り上げておくんですけど、2017シーズンからチケット料金が値上げになるんですね。

基本的に400円アップで芝生席解放なし。クラブによっては芝生席とかバックスタンドをメインスタンドより安値で提供してるところはあるんですけど福島は基本的にメインスタンドのみ。そんでJ3の中でも割高な部類。僕個人としては値上げにそんなに文句はないんですけど、エンターテインメント(特にスポーツ)に対して金を払うって文化が定着してない福島において、16チーム中14位という成績を残した直後にこれは悪手なんじゃないかと心配になります。福島ユナイテッドの東北1部優勝を見届けた3000人以上の観客がJ3に昇格してもスタジアムに帰ってきてないのです。本当にエンターテインメントを金を払ってまで見るという気はないんだと思います。そうじゃなくてもお隣の浜の方にはカテゴリは下とはいえ無料でボコボコと点とる無敗試合を見せられる金持ちクラブがあるわけですから。

要するに今シーズンは今まで以上に成績やサービスの提供が求められることになるんだと思います。どっちみち新スタジアム建設へのムーブメントを巻き起こすためには必要になることなんですけども。

 

雑感として個人的な感想を言わせてもらうと流石に補強市場で後手を踏みまくった感は強くて、それは福島のクラブ環境も少なからず足を引っ張っているんでしょうけど現時点で所属選手20人は厳しい。動いた結果選手が来なったのか監督決まってから監督の欲しい選手を集めようとして動かなかったのかわかりませんけどこういう状態が今後も続くとなると厳しい。つーか僕としては今年大卒なんで今年新卒加入した選手のユニフォーム買って長く応援していこうと思ってたのに堀田しか大卒が加入してないのが残念というか。別に堀田を応援しないとかじゃなくてGKのユニ売らないじゃん・・・JFAアカデミー福島2期生とか今年大卒の年代なんですけど有望なのは根こそぎ浜に持っていかれてるので地元っぽい新加入もいないし。いやまあ地元出身とかサッカー熱低すぎな福島じゃ期待もできないわけですけども。関東大学サッカーリーグだけ見ても福島県出身とかゆかりの人って本当にいないんですもの。

 

楽しいシーズンになるには間違いないのです。でも補強面をはじめとして上位に行くには奇跡が必要なんじゃないかと思えるほど前途多難なんです。内にも外にも。まあ根本的に僕は今年から社会人なので試合に足運べないこと増えるんですけど。でもきっと2017シーズンが終わった時に「あーでもないこーでもない言いながら1年福島ユナイテッドを追いかけられて楽しかった」と言ってるんだと思います。

個人的にはブラジル人コンビが活躍してくれたらなおさらうれしい。アレックスすごく好青年だしヘナンもブラジル人らしいテクニシャンだし。あと湘南キャンプで大卒獲得をよろしく。今年こそ上位目指して、熱い戦いを期待します。

 

 

 

 

田坂ユナイテッド誕生!田坂和昭氏が福島の新監督へ

田坂さんが選手でベルマーレの顔だった時代。バブル当時なんでしょうけどこういう無駄に手の込んだCMすばらしいなあ・・・

 

 

12月24日、田坂和昭さんの福島ユナイテッドの監督就任兼村憲周さんのコーチ就任がクラブより発表されました。

田坂さんと言えばJ2で大分トリニータを率いてのJ1昇格プレーオフ制覇が監督としての主な成績ですね。選手としては湘南ベルマーレ(当時ベルマーレ平塚)の中心選手だった人。今回も湘南からの紹介があったんでしょうかね。

 田坂監督は大分トリニータJ3降格と清水エスパルスのJ2降格に監督として関わってしまったため割と無能扱いされる事が多いようなのですが、さてどうなるか。今回は監督として再起のチャンスと捉えて福島の監督に就いてくれたのかもしれません。

 

僕は田坂監督の率いた大分や清水は大して真面目に見たこと無いので詳しくは分からないんだけども、大分では政権5年目を迎えてサイクルの終焉期だったんじゃないかと思うし、清水も田坂さんの監督就任が時既に遅しだったんじゃないかと思ってます。落ち度が全くないとは言えませんけど、2015年の大分のJ3降格と清水のJ2降格の件については不運だったという側面も多分にあったのではないかと思います。

だいたい監督としてJ1昇格を成し遂げるのは戦力が充実していない限り無能じゃ達成できませんよ。J1から降格した後も7位につけてるし実績は優秀でしょ。僕は田坂監督に大いに期待しています。

 

大分県教育庁の動画だから当たり前なんだけど言ってることからしてすげえ教育的な方なんだなという印象。プロ意識を植え付けるのに一役買ってくれそう。

若手の育成は本人も力を入れてるようでして、松本山雅コーチ時代は「日本代表選手に育て上げたい」みたいなこと言ってたんで、選手達を育てて上のカテゴリに送り出そうというクラブの方針とも合致していますね。J2ライセンスをとれないクラブが若い選手を獲得するにはそういう手段がベターだとは思うので。

あと補強の面でも田坂監督も自身の持つコネをフル活用して選手を引っ張ってきて欲しいところ。

 

戦術はぶれやすいみたいな話は聞くんですが、経験を積んだ上でどう変化してるんでしょうかね。どういう戦術でチームを作るのかは分かりませんが、出来ればつなぐサッカーの路線は継続して欲しいし、つなぐサッカーの路線を変更するにしても明確な『福島スタイル』を作り上げると言うことには大事に取り組んで欲しいなと思います。

 

兼村コーチについては僕は全く知らなかったんですけど、2012年以降、清水時代を除いて田坂さんと一緒に活動してるみたいなんで田坂監督にとっての参謀なんでしょうね。指導者陣の充実が成績につながってくれるといいのですが。てか、うちはよくコーチもう1人雇う金があったな。

 

まあ次のシーズンはどうなるんだろうと無駄にワクワクして過ごせるのも今のうちなので大いに明るい未来を描いておきます。なんたってJ1昇格を指導者として成し遂げた人だぞ。経験豊富な田坂監督がクラブに新たな栄光の歴史を刻んでくれると信じています。田坂監督、兼村コーチ、存分に力を振るって福島を上位に押し上げ、名将と呼ばれるようになってください。福島ユナイテッドの監督、コーチを引き受けてくれたこと、心より感謝します。

 

いやーしかし栗原監督の退任発表から1ヶ月以上も後任の発表が無くてやきもきしましたけど田坂さんをつれてくるとはフロントも頑張ったし湘南さんのお力添えには感謝しても仕切れませんね。

田坂ユナイテッドが2017年のJ3で旋風を巻き起こすと信じて・・・来年も楽しいシーズンが待っていそうです。

J3リーグ2016シーズンを終えての福島の選手達の感想

J3リーグも終了ということで選手個々の感想を勝手気ままに書いておこうと思います。

あ、レンタル組はレンタルバック、その他11月21日時点で発表が無かった選手については来シーズンも残留の前提で書いてます。

 

GK

21番 岡田大

出場なしなのでなんとも評価しがたいんだけど、GKってそういうポジションだしね。息が長いポジションではあるからもう一度奮起してほしい。

 

33番 植村慶

今シーズンをもって現役引退。ホーム最終戦でみせたセービングからしてまだまだ通用する実力はあると思うけども、そこは本人の決断を尊重したい。クリーンシートは少なかったもののGK陣の中では一番安定感があるし、よく通るコーチングと飛び出しの判断の早さは素晴らしかった。現役お疲れ様でした。

 

34番 内藤友康

ノってるときのビッグセーバーぶりは健在。ハイボール処理は植村より良いかもしれないけどちょっとレスポンスの低下は気がかり。もっと波を少なくしていく必要があると思う。

 

DF

2番 岡田亮太

CBの主軸として常にレギュラーを確保。14シーズン以来の左SBにも対応。副主将にも任命されDFリーダーとしての成長が望まれたが、DF陣の統率はあんまり出来てなかったし、カバーリングや相手に食いついて引きずり出される癖も改善は必要。若干停滞感のあるシーズンとなった。キックはうまいし身体も頑丈だし空中戦も強いので、ここでもう一皮剥けて真のDFリーダーになってもらいたいところ。

 

3番 野田明弘

右SBとしてなんだかんだレギュラーになったものの契約満了。ここ数年で一番試合に出られてないけど攻守に安定感が出てきたし、オーバーラップが増えて効果的なプレーも多かった。全体のバランスをとりつつうまく攻撃参加するようになり、得意のクロスから何度もチャンスを生み出すだけでなく、対人守備にも強かった。チームを引っ張ろうという姿勢も随所に垣間見えたため、飛躍のシーズンだったと思う。一応セットプレーのキッカーもたまにやったけどそんなに精度は高くなかったと思う。正直計算できるSBだったので退団は痛いと思う。

 

4番 戸川健太

今シーズンをもって現役引退。一部報道によると右目が不調なんだとか。身体能力やスタミナ的に厳しいところが出始めていたもののCBとしてそこそこに出場。しかし熟練の守備技術やポジショニング、カバーリング、ラインコントロールはどれも素晴らしく、CBとしてこれ以上無いお手本だった。ポルトガル語を喋れることからブラジル人選手達をチームに馴染ませ、よく面倒も見た。引退後は代理人業に就くとか。現役お疲れ様でした。

 

17番 酒井高聖

本職はCBだが右SBで起用される。果敢な攻撃参加から野田の放物線を描くクロスとは違う、低く直線的弾道のクロスを武器に活躍。もっと強気にクロスを入れていっても良かった気はする。しかしながら守備とかポジショニングがからっきしで相手に狙われるケースが多かった。CBがSBやって守備力が足りないってのもどうかとは思うけど、まだ20なのでまだまだこれからに期待。

 

23番 パウロ

高さ、強さ、速さ、リーチの長い脚、しっかりしたキックの精度を兼ね備え、瞬く間にCBのレギュラーに。特に1対1や単純な空中戦では無敵の強さを発揮した。しかしDFライン間での言語の不自由とかポジショニングのまずさとか集中を切らしやすいとかで危なっかしいシーンもそれなりにあり、終盤はポジションを失う。ただ、圧巻の身体能力やリーチの長さにものを言わせた守備はエンターテインメントとしては最高だったし、流れが悪いと見るや中央を炎のオーバーラップで駆け上がり盛り返そうとするなど、見ていて一番面白い選手だったと思う。

 

25番 杉野健斗

終盤にCBのレギュラーを確保。上背が無いも部分は戸川っぽい身体の当て方とかでカバーし、かなり頑張ってはいたけど強さには物足りなさがあるしアジリティも大したことないのはちときつい。正確なフィードやビルドアップのセンスは大きな武器だけどもCBとしてはもっと強さかラインを統率する技術が欲しい。

 

26番 小山内貴哉

開幕前に重傷を負ってそれ以来ベンチ入りも一度のみで出場なしなのでどういう選手か全く分からない。正直高聖みたいな急造SBに後れを取るのはよろしくないし、誰にでもチャンスを与える監督の方針からしても使ってもらえないってのは厳しいのでは。 

 

28番 福岡将太

左SBを務めたが茂木とのポジション争いには最後まで勝てなかった。身体能力の高さを駆使したドリブル突破や果敢なオーバーラップは迫力があったが、クロスが非常に残念であまりチャンスにつながらなかった。守備面もマークの甘さやポジショニング、クリアの雑さがあったのは否めない。若いし、ドリブルでの打開力はかなりあるのでクロス精度の向上と守備面の改善さえできればJ2以上でも十分活躍できる。

 

39番 梅井大輝

CBが本職ながらボランチでの起用やパワープレー要員としての出場が多く、CBでの出場は1試合くらいだった。終盤にはCFに固定されるなどポジションを転々とした。 足下の技術がそれなりにあるのと194cmという高さがどのポジションでも攻守に活かされたし、そういう明確な武器に加えてセンターラインどこで使っても一定の活躍が出来たと言うことは評価出来ると思う。出来ればもっとヘッドでのゴールが欲しかった。

 

MF

5番 渡辺匠

ボランチとして守備に走り回りそこそこにボールを捌き味方を鼓舞する。ボランチとしてはもう少し展開力が欲しかった気はするけど守備に強さがあるボランチは貴重だった。攻撃参加するときも良いところに顔を出すんだけどシュートとかパスがそこまでうまくもないのであんまりか結果はついてこなかった。味方に指示を飛ばし、鼓舞する姿勢は素晴らしかった。とにかくこういう熱い人は大事にしたい。

 

6番 鴨志田誉

トップ下から無尽蔵のスタミナを武器に相手をとにかく追い回してプレスをかけ続け、マイボール時には裏に飛び出して高い位置に起点を作り続ける。夏の日差しが差す30度くらいの試合の終盤でも高速でプレスをかけ続けるダイナモぶりはとてもベテランとは思えない。しかしながら技術的にはそんなに高くないので終盤にはポジションを失う。正直鴨ちゃんにゴール、アシストが継続的に出来る技術があたらこのカテゴリにはいない選手だしね。それくらいスプリント回数は化け物じみてた。

 

8番 石堂和人

序盤はボランチだったものの途中から14シーズン以来のウイングにコンバート。高精度のパスとキープ、果敢にゴールを狙う姿勢で常にレギュラーとして活躍した。股関節骨折で10試合ほどを欠場したが、勝負所を見極めたプレーが卓越しており、何度も決定的な仕事をやってのけ、正確なキックで次々チャンスを演出した。スタミナに少し不安は出てきてはいるがまだまだ老け込まない。主将としてもチームをまとめ、若手の兄貴分の役割もこなした。

 

10番 金功青

トップ下やウイングで出場。高精度の左足のキックと気迫のプレスで存在感を示したもののレギュラーにはなりきれなかった。正直もう少し決定的な仕事をして欲しかったところ。判断早くしていかないと難しいかなあ・・・何度も言うけど左足のキックの質は高い。

 

14番 星広太

自他共に認める感覚プレイヤー。ウイング、トップ下を主戦場に絶対的レギュラーとして活躍。シュート練習に磨きをかけてリーグ折り返しまでに5ゴールをあげたもののその後無得点。期待の選手だから厳しめに言わせてもらうけど、流石にこれはいただけない。チームでも数少ないドリブラーとして切り込み隊長としての役割はこなしたが対策されて無力化される場面も多かったし、後半戦になるにつれてトーンダウンしたのはプレーが一本調子なところを見抜かれたからだと思う。ステップアップにはもうちょっと活躍が必要か。クロスの精度や球離れ早くするとか、ドリブルシュート以外のプレーの幅を増やしたい。

 

15番 村岡拓哉

ウイングとしてそれなりに出場機会を得たものの契約満了。ゴール、アシストといった結果が残せなかったのが痛かった。ロングスロー意外にも巨躯を利した馬力のあるドリブルで縦への推進力を生み出し、そこそこ高めな足下の技術を駆使したキープやクロスは光ったが、フィニッシュに絡むには精度が足りなかった。相手の寄せを苦にしないドリブルは見所があったので退団は残念。

 

20番 前田尚輝

ボランチの絶対的レギュラーに定着。展開力やチャンスメイクには天才的センスがあったし、ドリブルもパスも高い技術を持ち、ルーズボールに詰めたり攻守に顔を出したりと運動量も非常に多かった。しかし対人守備に強さが無いのは何とかしたいところ。本人は球際かなり頑張ってくれてるけどボール奪取出来ないことには上のカテゴリで使ってもらえなさそう。攻撃面は圧倒的なセンスを持っているだけにもう一つ成長したい。

 

24番 蓮沼翔太

序盤は全く出番が無かったものの夏場以降ウイングのスタメンに定着。右足の高精度のキックやフリーランでスペースを突く動きは光るものがあった。個での打開力に物足りなさはあったが福島の次代のチャンスメイカーとなれる技術は十分に有り、あとはもっと強気でゴール前にボールを供給したり継続性が身につけばもっと化けられる。守備のポジショニングとか対人プレーはかなり危なっかしいのでそういうとこの修正も含めて来シーズン以降に期待。

 

27番 橋本拓門

ボランチで序盤戦と終盤戦以外はスタメンに。攻守に的確にポジションを取り、ボールを広域に散らせる選手なのだが今シーズンはふわふわしたプレーが多くキレがなかった。運動量も多く、ラストパスも良いものがあるのだが結果的にあまりアシストには繋がらなかった。セットプレーのキッカーも務めたが直接ゴールを狙うキックについては要改善。中堅の年齢なので来シーズンこそボランチのファーストチョイスになれる活躍を期待。

 

FW

7番 茂木弘人

左SBをメインに右SBにも対応。SB以外での出場はなし。左右どちらの足からも高精度のキックを繰り出しSBながらゴールとアシストを多く記録。しかしながら周りをよく見ないで雰囲気でバックパスしてピンチを招く場面が少なくなかった。対人守備には円熟味があったもののオーバーラップする隙を突かれることもままあった。サイドアタッカーとしてはまだまだ切れ味があるのでベテランとして福島をプレー面で引っ張って欲しい。

 

9番 アレック

CFとして強靱なフィジカルによるポストプレーととにかくシュートまで持ち込もうとするプレーで攻撃を活性化した。7月までは戦術理解に難があったが初ゴールをあげてからは味方をうまく使いつつゴールに迫るプレーが増え、守備もちゃんとやるようになった。何気にプレスからのボール奪取がうまいし、特別巧さや速さは無いがスペースさえあればドリブルでゴールめがけて突撃するプレーは持ち味だった。しかしながら187cm82kgのガタイから繰り出すとは思えないほどショボいシュートの下手さは要改善。2得点という結果もちときびしい。重戦車FWの素質はあるのでまずシュートを磨くこと。

 

 

11番 金弘淵

CFとして福島のエースと期待されたがゴール数、出場数共にキャリアワーストで契約満了に。チェイシングとかポストは悪くなかったけど2得点ではいただけない。他のFWに比べるともっとがむしゃらにシュートを打つべきだったと思うし、活かせるチャンスも多かったはず。FWとしてのセンスはあるだけにもっと泥臭くプレーできればまた違ったと思うんだけど・・・ひとまずは4年間ありがとう。違う環境でもう一度輝きを取り戻してください。

 

22番 ロドリゴ

CFのファーストチョイスだったものの靱帯と半月板損傷でリーグの半分を離脱。 正直いくらそんなに点が取れるタイプじゃないとはいえノーゴールはいかんでしょ。とはいえチェイシング、サイドに流れてのポスト、裏抜け、ドリブル、チャンスメイクをどれも高いレベルでこなせるFWはロドリゴしかいなかったのも事実。誰よりも正確にタスクをこなしたし、シュートが残念という事以外はいいFWだった。スポルティングCPで活躍したロドリゴ・チウイよもう一度。

 

40番 樋口寛規

CFでの起用は少なく、ウイングが主戦場だった。守備が結構うまくて、自陣深くまで守備に戻るなど献身性が非常に高かったものの、弊害としてゴール前に顔を出す機会が少なくなってしまった。そうした状況でサポートも満足に得られない中で9ゴールは賞賛に値する。フィニッシャーに専念させれば15ゴールは堅そうなセンスを持っているので来シーズンウチにいるかはわからない。

 

 まあそんな具合で苦しいシーズンだったけどあーでもないこーでもない言いつつ見てられたのは楽しかったっす。

個人的にブラジル人トリオはそれぞれが日本人にはないプレーするから大好きだったし、樋口の本格派ストライカーぶりは素晴らしいものがあったし、石堂の長野戦の決勝弾とかまさにこのクラブのレジェンドと言える活躍だったし、それ以外の選手も一つ一つのプレーに光るものを持ってる選手ばかりだったと思います。最後の部分でそれがかみ合えば、あるいはもっとメンタリティの部分で負けなければ、違う結果が得られたんじゃないかと思うとと歯がゆいものがあります。残る選手は来年には今年以上の飛躍を、去る選手は新天地で花を咲かせて欲しいと思います。皆素晴らしい選手でした。

 

福島ユナイテッドFC vs FC東京U-23

11月13日、J3リーグ第29節が開催され、福島はとうほうみんなのスタジアムFC東京U-23と対戦。

福島にはホーム最終戦ということで、この日までに栗原監督の契約満了とか戸川健太植村慶の現役引退が発表されました。3年間の集大成となる試合が期待される中、FC東京U-23には日本サッカー界の未来を担うであろう久保健英がメンバー入り。普段福島ユナイテッドに興味もない人たちも久保健英目当てに大勢やってきたりして結構な数の観客が入りました。

大観衆のホーム最終戦を、そして栗原政権最後のホーム戦を勝利で締めくくりたかったところなのですが・・・

www.youtube.com

 

結果は0-2で敗戦

いやはやある意味栗原体制の集大成らしいというか。栗原監督の退任にしんみりした俺が馬鹿だった。何回同じパターンで失点して何回同じパターンで負けとんじゃこのクラブは。スタッツとかメンバーはこちら

 

とにかく前半はゴミのような内容でして。開始早々に杉野がディフェンディングサードでスライディングから脚を上げるとかいう軽率なファールでFKを与えるとマンマークしてた岡田があっさりはがされてフリーでヘディングさせて失点。お前なあDF陣も栗原監督も何回も何回も何回も何回もそれやって失点してるだろ。どういう守備練習してんだ。その後もボールをつなごうとする福島に前からガンガンプレスをかけてくる瓦斯相手にまともに攻撃にならず。ひたすら守り続ける展開。なんとか2トップのロドリゴと樋口にロングボールを放り込んでみても2トップ以外攻める気がまるでないのでサポートに誰も行かないから必死にポストしてるロドリゴもキープしてる樋口も囲まれて奪われる展開がひたすら続きました。いや、マイボールにして前に蹴り出して「2トップ行ってらっしゃーい!僕らボール奪われるの怖いから引きこもってますわ!」とか平気でやれるのが信じられないっす。とにかく攻守の切り替えが遅い遅い遅い遅い!!勝てると思ってんの!?

 

そんなことやってるうちにまたしてもボックス付近で相手を手を使って倒してFK。マンマークしてるのに十分な体勢でボールを落とされフリーでシュートを許し前半で2失点して終戦。いや、今の今まで逆転したり2点ビハインド追いついたことがないチームに追いつけるわけないでしょ。

2失点ともセットプレーからマークをはがされたり、マークしててもこぼれたところを後ろから入ってきた選手にシュートされるとかいう散々繰り返してきた失点パターンでこうもやられるとは・・・受け身に回れば毎度失点してるのにハイプレスくらうとびっくりしてどんどんどんどん自陣に釘付けになる。受け身になる。相手が疲れるかハーフタイムになるまで修正できない。

 

後半は石堂をはじめとして前に出て行くようになって見違えるようになったものの、相手を押し込んでもシュートを決められない。そもそも相手が2点リードしてて無理しなくて良くなったところからこっちが頑張ってもどうしようもないんですけど。ロドリゴのスルーパスから抜け出した石堂、フリーでCKに合わせたロドリゴ、GKも抜ききった広太のシュート、どれも決まらない。後半はほぼ福島が主導権を握れていたもののとにかくキーパーの正面にしかシュートがいかなかった。

今更だけどこういう状態が毎回繰り返す守備を生んだのかなあ。似たような形を作って練習してもとにかく決められない攻撃陣相手に守備しててもなんか出来てるような気になっちゃうのかなあ・・・でも実戦だとちゃんと決めてくるから練習してても防げない。相手はシュート7本で2点取ってるのにこっちがシュート10本打って1本も決まらなかったら勝てんでしょう。この課題もシーズン通してひたすら引きずってて、いくらチャンスを作っても決められない。

結局梅井の高さや味を占めたFK梅井キャノンや村岡ロングスローの攻勢もむなしく無得点で敗戦。本当に何回も繰り返したパターンで失点する、チャンスを作ってシュートをそれなりに打って得点できないという今シーズンの福島の試合内容を象徴する、悪い意味での集大成になったなあと。腰が引けたような戦い方して自分たちの首を絞める当たりもね。

 

あと今シーズンは1試合。最後に勝って終わるか、せめて点を取って終わって欲しい。いやまああちこちガタガタのチームだから負けても仕方ないけども、せめて栗原監督や選手達には笑顔でシーズンを終えて欲しい。今シーズン12位以下は確定してるけども、やれるだけの事をやってシーズンを終えて欲しい。まあ特に樋口は二桁得点してほしい。あとロドリゴノーゴールで終わるのも勘弁して。

 

 

じゃ気になった選手についてちょこちょこと。

 

植村・・・引退を発表したものの、今回も危機的状況を救うナイスセーブを見せてくれた。実力はまだあるんだけどもなあ。

 

杉野・・・終盤にスタメンに定着したのはビルドアップ能力の高さ故か。苦しい状況でも勇気を持って前線に精度の高いパスを送る姿勢は十分に評価できる。あとはもっとクレバーな守備力が身につけば。

 

石堂・・・劣勢を気迫のプレーで変えて見せた働きは素晴らしかった。後半は何度もゴール前に顔を出してチームを勢いづけるなど頼れる主将としての役割を十分に果たした。

 

蓮沼・・・消極的なプレーが目立ち、フワフワしたプレーに終始して前半で退く。もっと自分が勝利に導くんだという自覚を持って欲しい。それが出来る技術とセンスは持ってるんだから。お前がやらなくて誰がやる。

 

ロドリゴ・・・CKのヘッドはむしろよく外したなと。今回は味方のサポートの少なさとあんまりファール取ってもらえなくてイライラしていた模様。石堂に出したスルーパスとかは本当に技術の高さを感じさせたんだけども結果がついてこないのがもどかしい。

 

村岡・・・正直あの体躯で小手先のテクニックがそれなりにあって相手に寄せられながらもスルスルとドリブルで持ち上がれる選手って貴重だと思う。結果が大してついてこないのが痛いけど。

 

 

戸川、植村の2人は現役生活お疲れ様でした。まだまだ現役でも出来そうだったけど、人間としても選手としても優れていた方々なのでセカンドキャリアもきっと実り多い物になると思います。戸川、植村の今後に幸多からんことを。

 

これにて私の今シーズンの福島ユナイテッドの観戦は終了。藤枝行くのは予算の関係でちょっときついかな。

 

 

まあ栗原監督は今シーズンをもって退団なのですが、今回の試合を見る限り今の栗原監督の限界が見えてきてる感じがするし、クラブとしても成績面に納得はいっていないようなのでここで一区切りとする方がお互いにとって幸せだったんだと思います。

 

一応ホーム最終戦なのでセレモニーとかあったんですが、栗原監督からは「選手の成長はあったけど勝てなかったことは申し訳ない。」との旨の発言が。主将の石堂からも「監督を退任させてしまったことには選手として責任を感じている。福島のためにこれからも前を向いてやっていく。」との発言。成績が今ひとつだし敗戦直後のセレモニーだったのでしんみりした感じでした。

 

来シーズンへの動きなんですが、鈴木代表は試合中継のラジオに出演していくつか現状を話してくれました。主な内容は以下の3点。

  1. ユースチームは占有練習場が確保でき次第すぐに立ち上げる。
  2. 次期監督はいくつかリストアップされていて、これから細部を詰める交渉に入る段階。チャレンジしてみないかということで勧誘をかける。ビッグネームかはそこは受け取り方次第。
  3. 引退選手以外の選手の去就は未定。来週以降個人個人と面談をし、将来性と本人の希望も考慮して判断する。

割と選手の去就については監督が決まらない中では選手側も判断しにくいと思うんですけどどうなるやら。あんまり切ると編成の時苦しくなるからなあ。引き抜かれるとすれば樋口や広太あたりか。レンタル組も殆どは返却でしょうし、FW陣のゴール数も樋口を除けば物足りないから刷新の可能性も?

個人的な希望を言えばロドリゴとアレックスの2トップでブラジル人頼みのクソサッカーという夢が捨てきれないのでどうか頼む。この二人シュート下手すぎて微塵も点取れる気はしないけども。

 

監督については「ライセンスもないし環境も良くないが、そんなクラブを上位に押し上げてみないか?」的な形で勧誘をかけてるんだと思います。チャレンジ出来る人ってはそういう意味だと解釈したんですが。まあ金がない意外は福島を指導してよっぽどのことが無ければ失うものも無いでしょうし。栗原監督だって選手が決めるところで決めてれば名将になってたかもしれないし。いや、失うものは色々あるか・・・

個人的には福島スタイルと位置づけた『つなぐサッカー』の路線は継続すべきだと思うんだけども。ただダイミズムがあるサッカーの方がサッカーの土壌が無い福島では人々の目を引くかもしれない。とりあえずラモスも関塚も城福もフリーだぞ!解説やってる山口素弘とか福西とか戸田もS級持ってるぞ!

 

まあそんなところで今シーズン1年間お疲れ様でした。今年も愉快なシーズンでしたよ。あと1試合、勝って終われればそれでよし。負けたら来年ゼロから頑張ろう。

栗原圭介監督契約満了。3年間を振り返ってみる件。

記事書くのに時間かかりすぎて今更なんですが・・・

11月8日、クラブより栗原監督との契約を更新しないことが発表されました。トピックスはこちら

 

まあ今シーズンの成績からして仕方ないと思うし、開幕前に「2位以内を目標にしたい」と言っていた中で現在13位ですからね。3年間監督を続けてまさに勝負の年だったわけなんですがなんとも残念な結果になってしまいました。

とはいえ福島のJ3リーグ入りからここまでチームを率いてきたのは栗原監督ですし、トップチーム指導経験がない中で決して恵まれた環境とは言えない福島ユナイテッドの監督を引き受けてくれたことには大いに感謝しています。

 

そんなわけで栗原監督とクラブの3年間を振り返ってみようかと思います。長いから目次付けてみた。

 

2014シーズン

まず先に言わせてもらうとこのシーズンのことは結構前の事なんで僕自身うろ覚えです。

JFLからJ3オリジナル12に滑り込むことに成功した福島。しかし当時の監督である時崎悠Jリーグの監督に必要とされるS級指導ライセンスを保持していないのでチームの指揮をとるこができないため退任。そこで招聘されたのが栗原圭介。一応湘南ベルマーレに所属していた事もあるので湘南側からの仲介があったのかもしれません。トップチームどころかユース指導経験もないということから若干の不安はあったものの、ポゼッションという福島スタイルを作り上げるべくスタートしました。

開幕戦はアウェイで前年度JFL王者の長野戦でしたがまあ順当に敗戦。色々あってこの試合は東京で行われたし、J3の歴史的開幕戦ということで僕も東京まで観戦に行ったんですけど、まあ酷かった。典型的な「パスを回すことを目的としたサッカー」を展開してひたすらバックパスの嵐でまともに攻撃にならず。なんか最前線にもドラか石堂が陣取るとか言う実質ゼロトップみたいなフォーメーションで本当に攻撃にならなかった。流石にこれではいかんとその後は普通にCFを置くようになったけどその後も勝てずに開幕から6戦未勝利。ここで栗原監督伝家の宝刀『勝てないときはGKを替えてみる』が発動。見事に初勝利をもぎ取ります。

その後も負けが先行しながらも攻撃は段々と形になり始め、パスワークも幾分スムーズにはなったものの追い越していく動きとかスペースを作る動きとかはあんまり見られなかったり。そんなに失点はしないけど何より点が取れなくて勝ちきれない、逆転勝利も1回のみと、勝負弱さが目立った印象。最終的に33試合9勝9分15敗30得点38失点で12チーム中7位という成績になりました。

なーんて言っても正直このシーズンは監督、フロント、サポーター含めて「つなぐサッカーの土台を作るシーズン」と位置づけていたし、JFLからJ3移行組では最下位の成績だっただけにそんなにネガティブになるほどのものでもありませんでした。

栗原監督はこのシーズン4-3-3をメインに3-4-3とかのフォーメーションを採用。ボランチが本職の石堂をウイングで主力として起用したり、鴨志田、村岡らにトップ下という新境地を開かせるなどコンバートで選手を活かしたり、若手を大胆にスタメン起用するなど育成の手腕を随所に披露。ただしこの頃から既に、試合内容に関わらず70分付近まで選手交代をしない癖は出てまして。選手交代の遅さはちょっと気になるところでした。

 

2015シーズン

土台作りを経て戦力もアップした栗原政権2年目。開幕戦こそ自滅したものの、「先制されても追いつく」「ビハインドを跳ね返して逆転する」といった試合が増えて着実に成長しました。ロングボールによる攻撃が多かったとはいえスピードのある前線の選手がしっかりと高い位置に起点を作ってくれたし、自分からドリブルで仕掛ける選手が多く相手を押し込めるようになったり。特に大卒ルーキーの齋藤恵太、星広太、星雄次が何度も素晴らしい連携とスピードでチームに勝利をもたらしました。最終的に左サイドの星ツインズの縦関係からの突破と怪物じみた速さの恵太のアタックの破壊力自体は上位陣にも匹敵するものがありました。とはいっても星ツインズの双子故の華麗な連携は本当にこの2人でしか再現性がなかったから栗原監督の指示じゃないのかも。それに、つなぐサッカーから最終的にとにかく齋藤恵太のスピード任せの突破に頼り切りになってしまったのは結果からすると16シーズンの監督自身の首を絞めることに繋がったのかなあ・・・このシーズンは首位をひた走ってた山口を撃沈したり、今まで一度も勝利のなかった相模原から勝利をもぎ取るなど結構ポジティブなシーズンでした。結果は36試合13勝10分13敗42得点48失点で13チーム中7位。

一応このシーズンは連動したパスワークがそれなりに良くなったし、遅攻傾向だった攻めも恵太の飛び出しをはじめとして改善。前線が連動してプレスをかけて高い位置でボールを奪う守備も形になり始めたりして土台作りからちゃんとステップを踏んで内容が向上していました。しかし相変わらず、ボールをつなごうとするスタイルからハイプレスショートカウンター型の相手にはめっぽう弱く、パスミスからの失点が多いという弱点は改善されず。またアンダー世代の選抜チームなどのテクニックに優れた選手には簡単にはがされる守備陣のアジリティの不足も目につきました。夏場には大量失点での連敗を繰り返したりしました。良い形で攻めてもフィニッシュ精度を欠き、そのまま流れを失う、一度流れを失うと取り戻せない、そういう試合運びの強かさが足りなかった気はします。

このシーズンは4-3-3を最初は使用していたものの、相手に合わせた3-5-2などを交えつつ最終的に4-4-2フォーメーションに落ち着きました。栗原監督はこのシーズンもルーキーの恵太、広太、雄次を手早く主力に育て上げ、適性を見て安東をCBに、拓門を右サイドハーフにコンバートして起用するなど育成にはやはり手腕を発揮。特にサイドが主戦場の高速ドリブラーだった恵太にポストプレーを仕込んでCFとして開花させたのは素晴らしかった。

 

2016シーズン

主力を何人か引き抜かれたものの大半の選手を維持し栗原政権3年目へ。開幕は15シーズン終盤を連勝と無敗で駆け抜けた秋田相手に終了間際に同点ゴールを決めてまあ悪くない滑り出し。その後も元J2富山に引き分けたり、苦手相模原に負けたりしつつ、降格してきた栃木に勝利。このあたりまではまあこんなもんかなくらいの悪くない入りかと思ったものの、6節藤枝戦で誤審によって勝ち点を落とすとその後も1試合置きくらいに誤審とか怪しい判定で勝ち点をポロポロ落としていき波に乗れず。

誤審はあったにしてもどういうわけか今シーズンはパスワークを捨ててCFめがけてロングボールをボコボコと蹴り込んだりDFラインからの放り込みで一発裏抜け狙ったりと稚拙な攻めが目につきました。結果として支配率が低くなり疲弊したチームはプレスがかからなくなり失点。また、前線からのプレスが立ち上がりは有効にはまるものの、相手が慣れてきた前半30分あたりからプレスがかいくぐられるようになるとボランチ以下守備陣がリトリートして自陣ボックスに釘付けになり波状攻撃を許す展開が繰り返されました。ここでバイタルにプレスに行けなくなってミドルを食らう、不用意にゴール周辺でファールをおかしセットプレーを与える、クロスやセットプレーのクリアが不十分になり混戦から決められる、といった失点を毎試合のように繰り返します。このあたりがいつまで経っても改善されずに勝ち点を落とし続けました。

攻撃も「どこからでも得点が取れる攻撃」を志向した結果、誰が点を取るのかが決まらないまま攻めこむためシステマチックな攻撃にはなりませんでした。また、安易なロングボールでの攻撃が通用せず、結果的に遅攻が多くなり相手にブロックを組まれ、そのブロックを打ち崩す術を持たない。率直に言えば樋口がいかにして点を取るかという形を作ればもう少し成績は上向いたんじゃないかと思うんですが、まあ引き抜かれたまた初めからやり直しだしね。

結果は残せなかったものの最終的に上位ともそこそこに渡り合ったり決定機も作れるようにはなりました。しかしその作ったチャンスを決めきるところまではいけなかった。それは選手の質的問題でもあるし栗原監督の今の力の限界だったんだと思います。現在2試合を残して28試合7勝9分12敗35得点40失点16チーム中13位。

フォーメーションは4-3-3メイン。4-3-3とはいってもウイングは守備に降りてきてあまり高めのポジションは取らず、トップ下はCFと共に高い位置からプレスをかけたり裏抜けを狙うので実質的に4-4-2といえる形でした。今年もCBの高聖を攻撃力を見込んでSBで使ったり、梅井をパワープレー要員を経てCFとして起用するなどコンバートで選手を活かし、蓮沼や前田やアレックスといった若手を主力のレベルまで引き上げました。やはり育成の手腕は確かなものがあるかと。

 

総評

率直に言って栗原監督は勝負師としては1流とはいえません。ここ一番で勝負に出る、勝ちに徹する、ということが出来ない監督だった思います。逆境を跳ね返す強靱なメンタルを選手に植え付けることは出来なかったし、「何となく押し込めてるんでけど点が取れない」と言う状況で思い切って選手を替えられないし、それは守勢に回っているときも同じでした。守備で山積していた課題は3年間でも大して解決出来てないし、特に守備陣の指導は今ひとつでCBやボランチがリトリート中心の戦術でボールを奪う事より崩されない事を気にするあまりかえってミドルやセットプレーのチャンスを与えることとなりました。この課題を修正できず同じパターンでの失点を繰り返したのが致命的だった。戦術の引き出しも策士と言うほど有るわけではないし、齋藤恵太の突破しかり、梅井パワープレーしかりと苦しくなると単調なオプションに頼り切りになって余計に勝ちが遠のくこともしばしば。選手起用も「チャンスを与える」という方針の下エースを控えに回したり、スタメンをコロコロ変えたりして戦術の浸透がままならなかったりしたことは反省点ではあると思います。

しかし前線から連動したプレスでショートカウンターに持ち込んだり、サイドに起点を作りつつクロスで相手を仕留める戦術は一定の成功を果たしました。ドリブラーの打開力を中心とした攻撃も、テクニックやフィジカルを駆使したキープを中心とした攻撃もどちらでもそれなりの攻撃の形を作れたことは選手のタイプによらずチームを作れることの証明でしょう。

選手起用についてはCFに大型の選手を置いてロングボールからのポストプレーを中心として攻撃を展開することを好み、尚且つ広いプレーエリアを求める傾向が。本来ポストをあまり得意としない選手でも、サイズがあればポストプレーは必ず仕込みました。また、当たりの強さやキックの精度が高めな選手はボランチの選手などでもサイドハーフ、ウイングとして攻撃の起点として用いる傾向が見られました。CBはビルドアップ能力を求めるため、守備力に多少不安があっても主力として起用することも。またキック精度の高い選手はCBの選手でもSB起用することも。サイドにキックの精度の高い選手を置くことを好むようです。フォーメーションは基本的に4-3-3や4-4-2を用いました。

栗原監督の最大の評価点は選手の育成能力だと思います。ルーキーからベテランまで、年齢に関係なく練習から良いアピールが出来ればスタメンで起用したり、リード、ビハインドの状況問わず交代選手として起用しチャンスを与えて戦力の底上げを目指しました。試合に出られない選手(特に若手)には今何が足りていないのかしっかり伝えて成長を促しましたし、適性を見て様々なポジションにコンバートして活躍させるなど、選手の能力を引き出す、育成すると言った点については十分な力量を持っていました。

 

最後に

僕は今シーズンの栗原監督のこと割とボロクソに言ってきたんだけど(特に28節盛岡戦後は流石にもう耐えられんかった)、3年もチームを率いてくれた人といざお別れとなると意外としんみりしてしまいました・・・ただ福島ユナイテッドがまず成績面で結果を残すことで新スタジアム建設のムーブメントを起こそうとしている中で監督のスタイルとのミスマッチが発生してしまったのは本当に残念だと思います。ユース監督とかすごく良さそうなのだが。

栗原監督、Wikipediaなんかだと「人格者」と言われてるんだけどもそれは本当のなんですよ。いつもサポーターには丁寧に挨拶するし、基本的な受け答えの物腰は穏やかだし礼儀正しい。そして常に選手想いの監督でした。どんなミスによって勝ち点を落としても“選手達はよくやってくれた。結果は私の責任。”と決して選手を責めることはありませんでしたし、選手との対話を通して着実に成長させました。退任についてのコメントでも本来“クラブのますますの発展を願います。”なんてはテンプレートみたいなものなんですが、栗原監督は“選手たちの成長とクラブの発展を心より願います。”って言ってるんですよね。つくづく育成に手腕を発揮した栗原監督らしい選手想いなコメントだと思います。

 

あと2試合、連勝で締めくくり栗原監督とは笑顔でお別れしたいものです。栗原監督にはこの3年間福島を率いてもらったことに感謝しかありません。本当にありがとうございました。

これからも栗原圭介の指導者としてのキャリアに幸多からんことを!

 

福島ユナイテッドFC vs YSCC

10月23日、福島ユナイテッドはホームとうほう・みんなのスタジアムYSCCと対戦。3連敗で迎えたホーム戦ですが、クラブもOVER4163と銘打って集客頑張ったり、MIFA FCを迎えてのエキシビションマッチを企画するなどいろいろ頑張ってました。塁のシュート、鮮やかだったなあ。清水もはつらつとプレーしててとても良かった。

 

福島はロドリゴや野田や渡辺匠らが久々のスタメン。シーズン終盤に主力に定着し始めた蓮沼や杉野もスタメンに。パウロンとかアレックスはどうしてしまったのか・・・

YSCCは最下位とはいえ毎回きわどいシーンを作られている相手。ここで勝てないようだと最下位が迫ってくるし何より大観衆の前で勝利したいところ。

 

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結果は2-0で福島が勝利!

岡田は今シーズン初ゴール!梅井はJリーグ初ゴール!そして3度目のクリーンシート。スタッツやら何やらはこちら

 

YSCCさんは攻撃力に難があるのが課題なんですがそれでも福島は毎試合必ず失点してることから考えればクリーンシート達成は大きな自信に繋がるはず。そしてこの梅井の地を這うキャノン砲よ・・・岡田もダイナミックにドカーンとヘッド決めてくれて、どっちも最近の福島じゃ見ないゴールで気持ちの良いゴールでした。

 

まあ試合運びはというと、カウンターを食らって皆焦って帰陣したりサイドに引っ張り出されたりして前にプレスがかけられなくなってゴール前がぽっかり空いてミドルを食らうと言う場面や鈍足なCB陣が振り切られかけるという場面は多かったもののちゃんと守れてたし、ロドリゴや広太が飛び出しやキープして起点を作ったり蓮沼や石堂がサイドから精度の高いパスやドリブルでチャンスメイクしたりと攻め手は豊富だったかなと。まあ広太が決めるところで決めてくれたら言うことなしなんだが。

攻守共に相手の精度に助けられた部分は多々あるものの、セットプレーのチャンスをしっかり活かした攻撃と、植村が好セーブを連発してくれたことが勝利に繋がりました。やっぱりひたすら相手の裏を突き続けてくれるロドリゴと広太のコンビが効くのかな。

 

パスをつないで崩す形ではなかなか点が取れなかったり、先制したのは良いけどその後押し込まれる試合運びとか課題は大して解決されてないんですが、今シーズン低迷するクラブにとってこの勝利は大きな価値のある勝利。何気に2303人という今シーズン最多の観客の前で勝利できたのはリピーター増加の一助になるのではないかと。やっぱりゴールがダイナミックだったりすると印象に残りやすいんですよね。4163人以上を目指した中で、目標人数には全然届いてなかったし、クラブの告知ももうちょっとやりようがあった気はしないでもないんですけど、今シーズン観客数が1000人切った事は無いし、2000人を越えた試合もスポンサー様の動員や相手チームにホームジャックされるなどして何回もありました。地道に根付いてきてるのかなと思います。来シーズンこそ平均3000人を越えたい。

 

一応ここまでのチーム状態とか選手起用にいかがなものかと思うところは無くもないんですが・・・とうスタでのリーグ戦勝利は6月以来なのでとりあえずヨシとしましょう反省会はシーズン終わってから。

今回の勝利で11位セレッソU-23とは勝ち点1差、10位相模原とは勝ち点2差に詰めました。次節はアウェイでセレッソU-23と対戦。ここにしっかり勝って順位を上げておきたいですね。何気に得失点差も今-3なので得失点差プラスでのシーズンフィニッシュも夢じゃない。

 

それじゃ気になった選手についてちょこちょこと。

 

杉野・・・上背がないせいかやたら狙われ続けてたけどそつなく対応。やっぱりビルドアップの能力高いし、ミドルレンジの縦パスを通せるのは大きな武器だと思う。今シーズン最高のパフォーマンスだったのではないだろうか。小さい分もう少し機動力あるとなお良いのだが。

 

野田・・・最近はゴーソンや福岡に押され出番がなかったもののやはり右SBとしての実力はチーム内でもっとも高いと思う。攻守のバランスがとれてるし危なっかしいプレー少ないし。攻撃参加も積極的になったのでいよいよ完成されてきた感がある。

 

広太・・・クイックネスを駆使した飛び出しとドリブルで何度もゴールに迫ったし、実際チーム最多の5本のシュートを打ったものの無得点。つーか7月頭以降無得点。どうしてしまったというのだ・・・今回も得意のカットインからのシュートや植村のパント1発で抜け出したGK1対1が枠外だったのはいただけない。残り4試合でもう一度結果を積み上げて欲しい。

 

蓮沼・・・プロ入り後初のフル出場。精度の高いパス以外にサイドでのキープや、うまいボールの置き方をするドリブルで攻め上がるなど持ち味は見せた。あとは攻守におけるポジショニングとかちゃんとしてくれば来シーズンも主力に定着出来そう。タイプ的にもっとアシストの意識はあって良いと思う。

 

ロドリゴ・・・たぶん僕がプレーを見たのは5月以来なんだけど以前よりチームにフィットしてるし、裏に抜け出すスピード、ポストプレーをこなす当たりの強さ、自分で前を向いて仕掛けられる技術とかのバランスがFW陣の中では一番良いあたりも変わってない。とはいえシュートはうまいとはいえないし、良いポジショニングをしてもボールが供給されなかったりして不完全燃焼だった。いや、そもそもロドリゴがポストワーカー向きなのかよくわからないけど、アタッカーとして一通りのことが出来るのは身体能力の高さ故なのかな。正直もうひとがんばりほしいところ。

 

梅井・・・パワープレー要員から完全にFWにコンバート。自身Jリーグ初得点となったFKはお見事だった。てかDJカズも試合後インタビューで言ってたけどあんなシュート持ってたのな。展開がオープンな時間帯だったのでイマイチどういうスタイルでプレーしていくのか分からなかったけどああいう強烈なシュートは今後も武器になるはず。

 

 

J3リーグも残り4試合ながら、福島のホームゲームはあと1回。ぼちぼち契約満了の話が出てきそうで寂しいんですが、最後までこのフットボールシーンを楽しみましょう。クラブとしても良い形で終われるように、連勝でシーズンを締めくくりたいですね。

 

福島ユナイテッドFC vs ガイナーレ鳥取

10月2日に福島ユナイテッドはホームとうスタでガイナーレ鳥取と対決。天皇杯での中断期間や湘南開催のホームゲームを挟んだりしたので福島でのリーグ戦は約2ヶ月ぶり。

福島は天皇杯2回戦で横浜F・マリノスと対戦し、敗れはしたものの延長戦までもつれる戦いを展開。そのことが自信に繋がったのか、リーグ戦再開後は琉球、長野に連勝。前節秋田に敗れたものの長期離脱中だったロドリゴや石堂が戦列に復帰するなどの朗報も。

 

そんなわけで久々の福島でのゲーム。スタメンはアレックス、蓮沼、高聖など若手が名を連ねるなど序列に変化が出てきた印象。パウロンは負傷してはいないものの戸川がCBのスタメンを奪取。ここら辺は鳥取のアジリティに優れるアタッカーに対して戸川の経験値の高さによる対応を期待した起用ですかね。

ちなみに8月の大分戦で茂木弘人Jリーグ通算300試合出場を達成していたそうなので試合前に茂木には花束と惜しみない拍手が送られました。

負ければ鳥取に勝ち点で並ばれると言う試合。久々のホームで勝ちたいところですが・・・

 

 

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結果は1-2で敗戦。

うーん、75分間を数的優位で戦ったし、後半は完全にハーフコートゲームだったんだけどなあ・・・スタッツとかはこちら。福島のシュート数がアホみてえだなこれ・・・

 

開始早々にたたみかけた福島が次々とチャンスを作ったものの鳥取がファーストチャンスで先制。前半14分に相手DFが1人退場したものの、フェルナンジーニョが元からめっちゃうまいのにコンディションも良くて再三に渡って単独でアタッキングサードを攻略するもんだからアジリティで劣る岡田がやられまくっちゃいましてね。高聖と蓮沼の右サイドも狙い目にされてるしでなかなか苦しい前半。

特にフェルナンジーニョが別格過ぎて、鳥取はベタ引きしててもフェルが鋭い切り返しのドリブルとトリッキーなパスで次々とシュートチャンスを量産する圧巻の内容。

 

 広太達の素晴らしい連携から茂木がナイスシュートで福島ユナイテッドのクラブJリーグ通算100得点目を叩き込んだものの、今度は残念すぎるクリアミスからフェルに追加点を許し鳥取リードのまま折り返し。もう前後半それぞれ終了直前に失点するのはお約束ですね。セットプレーでまるで守れないのも大問題。結局ここで「ひたすら守ってドローでもいいや」という選択肢を与えてしまったのが痛かった。てかいくらフェルナンジーニョが凄いからって11対10になってからようやっと五分の試合が出来るってどうなんよ。

 

後半はフェルが早々に負傷したこともあってひたすらどん引き守備の鳥取。GK福島の好セーブもあって、広太のドリブル突破からのシュートも石堂の決定的なシュートも防がれる苦しい展開。次々送り込まれるクロスはことごとく味方に合わず、前ちゃんや蓮沼のミドルも虚しくゴールの遙か上に消えていき、とため息の連続。つーか樋口どこで何してんだちっともボールもらえねえな。俺が覚えてる後半の樋口はなぜか岡田からのパスをもらうためにゴール前からボランチの位置まで降りてくるぐらいだぞ・・・

結局後半ひたすらハーフコートゲームを展開したものの点が取れず。「セットプレーに人数は関係ない」とか言うけど福島本当にセットプレー下手くそだよなと。CKからヘッドで得点したのっていつが最後だろうか。あと毎回言ってる気がするんですけど、クロスに頼るような戦術取るならクロスの精度もうちょっと磨かないといかんのではないですかね。

 

最終的にパウロンを最前線に置いたけど今まで1度として成功してないパワープレーが実ることは無く敗戦。せっかく2000人以上の観客がきてくれたのにこんながっかりなゲームになるとは・・・

 

一応良かったところもありまして、同点シーンなんかは細かいパス交換で崩せてたし、アレックスと広太はガンガン縦を目指すから脅威にはなってたし、試合の立ち上がりは前からのプレスがハマってたし、アタッキングサードで人数かけられるような切り替えの早さとかがあればもっとパスコース作れる様な気はしたしで栗原サッカーが言い面も悪い面も一定の形を見せたなと。

 

それでは気になった選手についてちょこちょこと。

茂木・・・クラブのJリーグ通算100得点目を決めたのが福島県出身選手ってのは運命的だし、実際サイドバックでも攻撃性能は非常に高かったけど失点に絡むのはマイナス。そもそも鹿児島戦でもヘッドしたら誤審でPKにされるし大分戦もヘッドでバックパスしてボールかっさらわれるし今回もヘッドでクリアしたらミスしてかっさらわれるしなのでとりあえずお祓いでもしてもらおう。

 

レックス・・・強靱なフィジカルでポストワークをこなし、献身的なプレスから次々ボール奪取、前にスペースを見つければ猛然とドリブルで突撃しシュートまで持ち込むなどFWとしてやって欲しいことは殆どこなしてくれた。何より俺が俺がになりすぎず、味方にボールを預けたり、ゴール前のフリーの味方にラストパスを送りチャンスを演出するなど万能大型FWとしてメキメキと頭角を現してきた。あとはシュートがうまくなれば大化けするかも。

 

広太・・・果敢なドリブルとアタッキングサードでの閃きは健在。決定機に絡む回数は多いのでここぞという時の決定力が求められる。特に試合開始早々のシュートは決めたかった。あとサイドに流れたときのためにクロスも上達した方が引き出しが増えて良いかも。

 

蓮沼・・・柔らかく正確な右足のキックは確かな武器。これで相手の急所を突くパスをだせればなお良いのだが。割とおしゃれプレーも嗜好してるっぽいのでなんか完全に『右利きのドラ』って感じ。

 

福岡・・・圧巻の身体能力で面白いようにサイドを突破するんだけどそこからのクロスが残念なのがいかんともしがたい。守備も相変わらず危なっかしいのだが、求められるタスクをこなすためまずクロスの精度を磨くこと。

 

 

ちなみにこの結果によって今シーズン目標としてた昇格圏内に勝ち点が届かないことになりました。まあこのあたりは今更ではあるんですが、ここまで下位に落ち込むとも思わなかったなあ・・・とりあえずはセットプレーは攻守共にもう一度見直しが必要かと。あとはシュートもっと枠に飛ばしてくれ。今シーズンの守備についてはもう修正のしようが無い気がするというか時間が無いと思うので攻撃をとにかく磨いてくださいな。いよいよJ3ボトムズが見えてきたぞ。

それと、福島は極端に練習試合少ない気がするんですがチームのマネジメントとして意図的に少なくしてるんですかね?

 

あ、それとスタグルの赤黒ユナ丼がとても美味しかったのでそのあたりは満足です。あと応援ソング歌ってくれてるRANさんの歌声が(7月にきてくれた時も思ったけど)かなり力強くてスポーツ系のテーマソングとかすごく似合いそうだなあと。頼むから売れてくれ。試合以外の要素でも、様々な人たちが楽しませてくれるのは素晴らしいと思いました。