18番地の蟹さん

蟹が見たサッカーの感想をはじめとした諸々の雑記。たまにアニメとアクション映画。個人的なメモとして。

福島ユナイテッドFC vs カターレ富山

7月16日土曜日にJ3リーグ第17節が開催され福島は富山とホームで対戦。今回のホームゲームはあいづ陸上競技場での開催。JFL時代より負けの無い相性の良い地でのゲームとなりました。

勝利を目指す福島はパウロンが負傷離脱?のようでベンチ外、チーム得点王樋口はベンチスタート、両SBに若手を起用とかなりの入れ替わり。注目は初先発の酒井高聖

 

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結果は1-1のドロー。負傷から復帰したドラと初先発ゴーソンが結果で答えたものの誰が出ても失点する守備の課題が改善されず。これでリーグトップの引き分け数に。メンバーとかスタッツはこちら

 

ハイライトだとそんなでもないんだけど、後半に関しては福島が終始押し気味に試合を進めました。それだけに勝たなきゃいけない試合内容だったのですが。ドローとはいえポジティブな内容だったと思います。

 

まずなんと言っても今節は若手が躍動しました。福岡は左SBから再三ドリブル突破で好機を作り出したし、右SBのゴーソンも果敢に攻撃参加しアシストを記録しました。ボランチの前ちゃんもどんどんボールを受けて捌くし守備でも労を惜しまず走りました。特にゴーソンと福岡の両SBは守備時に危なっかしさはあったものの攻撃時は特大の貢献。得点シーンなんて両SBが同時に攻撃参加したからこそ生まれたわけだしね。

また、負傷から復帰したドラも卓越した左足の技術で創造性をチームに注入し、石堂不在のチームの戦術に幅を持たせてくれました。ドラはここ数年で最高のパフォーマンスなのでは。それと、30度近い暑さの中で90分間スプリントを続ける鬼のプレスマシーンと化した鴨ちゃんは化け物じみてるなと。

 

ポゼッションしようとする富山に対して今節の福島のプレスはうまくはまり、サイドからSBとウイングが連携して何度もチャンスを作り出せていました。それだけにクロスの精度であるとか、ペナルティエリアに走り込む人数とかをもっと突き詰めてやれれば追加点がとれたのかなあと。せっかくアレックスみたいなデカい的があるんだし。それに広太がドリブルで仕掛けてもなかなか選択肢が見つからずロストに繋がっていたので広太へのサポートももっと徹底していってほしいかなと。広太がそのままミドルシュートにもっていってもいいんだけどさ。

失点についてはいつものように守ろうとしてズルズル下がってプレスが後手になったりセカンドボールに触れなくなったりしてるところでミドルを食らっての失点なんですが、このパターンもうお約束の域に入ってきたな・・・

 

結局今シーズンのお約束とも言える、「幸先良く先制して守りに入って耐えきれず失点して勝ち点を取りこぼす」という黄金パターンなんですが、17試合もやってこれだけ勝負弱いのも重傷だなあと。

 

まあそれでもゴーソンや福岡の活躍は今後に期待が持てたし、アレックスもどんどんチームに馴染んできてるので悲観するような状況じゃないし、ここまでクリーンシートが1試合のみとはいえ大崩れしない守備陣も決して悪くないと思います。あとは攻撃のキーマンの広太や樋口をどう活かすのかを確立させられれば、上位に食い込むのも夢ではないと信じています。まあ樋口をこの中にピースとして当てはめるのがなかなか難しい気がするけども。戦術的なところで。

 

とりあえず今回はドローとはいえポジティブな内容だったので比較的上機嫌です。審判もすごくまともな人だったし。なんせ若手の躍動が好材料。フレッシュで勢い任せな攻撃も時には良いもんだと思いますよ。蓮沼ももっと頑張って活躍してくれ。

 

それにしてもゴーソンへの黄色い声援すごかったなあ・・・流石イケメンは強い。

福島ユナイテッドFC vs 鹿児島ユナイテッドFC

7月11日、J3リーグ第16節が開催され福島はホームで鹿児島と対戦。どっちが最強の「島ユナイテッドFC」なんだ!?今こそ頂上決戦!

リーグも後半戦に突入ということで上位を狙い巻き返していきたいところ。フォーメーションはアレックスと広太の2トップにした4-4-2。アタッカーに負傷者は多いものの好調な樋口と広太に期待していたのですが・・・

 

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結果は1-2で敗戦

このハイライ見るだけで気が滅入るわ・・・アレックスは加入後初得点。メンバーとかスタッツはこちら

 

まず最初に言わせてもらいますけど、茂木がハンドでPK取られたところ、いい加減にしてくれよと。ハイライトでも手前に主審が見切れてますけど、茂木を後ろから見ることが出来る位置にいますから角度の問題じゃないと思います。手にボールが当たったなら手がブレるはずだし、ボールがあんなに大きく弾むはずがありません。J3ハイライトも主審を擁護する気なくてワロロン。

この位置、距離からこのスピードのプレーを見ていてまっとうなジャッジが出来ないって審判として致命的なんじゃないでしょうか。J3だからって草サッカーの審判やってる感覚だったのかな。そんなんで混戦のジャッジとかできるの笠原さん。

もう4月の藤枝戦以来ずっと言ってるんですけどJ3を有料のプロの興行であると位置づけるなら、その場を新人審判の練習場とするのはナンセンスですよ。ジャッジに泣かされないために点とって守り切れって言われても毎試合5点も取れるわけ無いし、ようやっと相手に競り勝ってゴールネットを揺らしてもゴールは取り消され、キーパーと1対1になってキーパーを抜き去ろうものならキーパーに蹴り倒され、どんなに身体張って守っても有りもしないPKをでっち上げられ、どうしろってのよ。

「シンパンハエライ!シンパンハゼッタイ!」審判員がそういう位置づけにされているのならもっと緊張感をもって試合に臨んでもらいたいです。この1回だけじゃなく何回もこういうことが起こってるんですよ。ホームゲーム何回も行ってるけどこんなにわけわかんないジャッジばっかりされたら観客のこっちだって心折れるよ。選手達はなおさら心が折れそうになってるはずだし。

審判も人間だからミスをするってのは分かるんだけど、ミスばっかり毎回得点失点に直結するところでされてたらどうしようもないんだよ。頼むからもっとしっかり見てくれ。もっと真摯に向き合ってくれ。試合を壊すんじゃなくて一緒に作ってくれ。

 

 

はい、ひとしきり文句を垂れたところで試合の内容なんですが、審判に壊された部分はあるものの基本的に鹿児島が上手だったし、福島の攻撃が通用したのは先制するまでの間だけだったと思います。

特に後半の福島のシュートは0。鹿児島のブロックが強固だったとはいえ、好調だった広太や樋口は4-4-2のフォーメーションでは活躍できませんでした。広太は2トップの一角として中央でプレーしたものの密集の中では得意のドリブルを活かせませんでしたし、左サイドに固定された樋口は守備に忙殺され、さらにエリア内に走り込む場面が全く見られずシュート0に。このあたりの選手起用が有効だったとは僕的にはあまり思えません。広太は左サイドでのドリブル突破やキープで輝くし、樋口はトップに入ってボックス内でシュート出来る環境があってこそ輝く選手だと思うのですが・・・広太と樋口のポジション逆で良かったんじゃ?

 

鹿児島はボール奪取後の攻撃の切り替えが非常に早く、マイボールになった瞬間に次々選手が走り出して複数の選択肢を作るし、常にゴール前に3人ほどを送り込む戦術が徹底されていました。また、出足そのものも早くセカンドボールはほとんど鹿児島に流れました。これに対して福島は走り負けつつもパウロンを中心としたDFラインが水際防衛で耐えしのぐ形。後半は開始からずっと一方的に押し込まれる展開が続き、非常に悪い流れのまま試合を進めてしまい結局例のPKに。栗原監督は決して良い流れとは言えなかった状況で20分以上フォーメーションの変更や選手交代などの手を打たなかったのは結果的に失策だったと思います。

最終的には梅井とパウロンを前線に上げてパワープレーに出ましたが、これもただ長身の選手を前に並べただけでこぼれ球を拾う選手を配置しなかったためまったく効果がありませんでした。

 

福島は鹿児島の攻守の切り替えの早さを嫌ってかマイボール時も追い越す動きが少ないため相手を崩せず、サイドからのクロスしか攻め手を作れませんでした。また、DFラインやボランチからの縦ポン1発裏抜けを狙うロングボールが多く、雑な攻めでボールを失う事を繰り返してしまったのは残念無念です。

それでもDFラインがなんとか直接FKの失点のみで踏ん張っていてくれたので、PKと退場さえなければまた違ったカードの切り方が出来ただろうと思うと悔しさが残るのですが・・・

 

それじゃ気になった選手についてちょこちょことメモ。

 

パウロン・・・獅子奮迅の働きでピンチを未然に回収するプレーの連続。後半はチームが劣勢と見るとCBの位置から炎のオーバーラップで状況打開を試みる場面も。

 

酒井高聖・・・茂木退場により左SBでスクランブル出場。福島での初陣に。ガタイの割に動けるのかなぁという印象。状況が状況なので評価のしようは無いんだけど。

 

レックス・・・ついに加入後初得点。ポストプレーも力強かったし、落ち着きが出てきて周囲との連携も向上し始めた。前節途中出場ながら役割を果たせず途中交代させられたものの、自分の非を認め、腐ることなく練習に取り組み挽回を目指したその姿勢そのものが素晴らしい。これからも頼むぞ

 

 

次回は会津でホーム戦です。苦しい状態が続いてはいますがポジティブな内容のゲームを展開して勝ちましょう。樋口と広太をチームの中心に据えて2人の能力を最大限に引き出した戦いに期待しましょう。あと茂木が出場停止になるので誰が穴を埋めるのか、ニューヒーローの登場に期待です。

J3リーグ前半戦を終えての福島の選手達の感想

7月3日のJ3リーグ第15節、FC東京U-23との対戦を終えて今シーズンのJ3リーグは折り返し。というわけでリーグ前半の選手の感想を書いておこうと思います。

 

GK

21番 岡田大・・・出場なし、ベンチ入りも1試合のみと第3GKの位置を覆せず。植村も大崩れしないのでポジション奪取への厳しい戦いが続く。

 

33番 植村慶・・・全試合に出場、クリーンシートが少ないものの大崩れもせずレスポンスも悪くなく、鋭い飛び出しが光った。ハイボールの処理はもう少し積極的でもいいと思うけど。

 

34番 内藤友康・・・第2GKから抜け出せず。現状では天皇杯に照準を合わせてそこでアピールするべきか。ビッグセーバーなので調子の波も小さくしたい。

 

DF

2番 岡田亮太・・・CBと左SBで全試合に先発。身体を張った守備と正確なパスでのビルドアップが冴え渡る。左SBへのコンバートもそつなくこなした。ただしカバーリングとラインコントロールはもう一皮むけて欲しいところ。

 

3番 野田明弘・・・実力者の茂木や生きの良い福岡に押され最初こそ出番が無かったものの中盤戦からは右SBの定位置を確保。思い切りのいいオーバーラップが増え、より攻撃的なスタイルへとプレー変えたことが功を奏した形に。

 

4番 戸川健太・・・激戦区のCBでチーム最年長ながら奮闘。ラインコントロールカバーリング、身体の当て方などベテランらしい円熟の守備を見せた。試合終盤での出足の鈍りはいたしかたないところか。本当にCBの中では守備の技術は一番うまいと思う。

 

17番 酒井高聖・・・何試合かベンチ入りしたものの出場なし。まあ多士済々が揃CBでは仕方ないところもあるが。若いとはいえもう少し試合に絡みたい。ちなみに現在怪我してるとかなんとか。

 

23番 パウロン・・・怪我から復帰後すぐに圧巻の身体能力と長身でCBのレギュラーを確保。高さ、速さ、強さに加えてリーチの長い脚と足下のうまさも兼ね備え攻守どちらでも存在感を示す。ポジショニングの甘さや集中を欠く場面は散見されるが、J3では冗談抜きに規格外の怪物選手。

 

25番 杉野健斗・・・ここまでベンチ入りもなしと苦しい状況。最激戦区のCBではなかなかチャンスが無さそうなのだが他のポジションで良いプレーしそうなイメージがわかないのがなんとも・・・

 

26番 小山内貴哉・・・プレシーズン中に負傷し夏まで離脱。順調に回復してきているようなので7月中には右SBのポジション争いに加われるか。

 

28番 福岡将太・・・序盤戦こそ左SBのレギュラーとなったが守備面の甘さがいかんともしがたく控えに。高い身体能力をベースにする攻撃の迫力はうちのSB陣屈指のものがあるので、レギュラー奪取のためにハードなマークとかを身につけて欲しい。

 

39番 梅井大輝・・・CBでの出場はないもののボランチやアンカーでの起用に応え、高い守備力となかなかのボール捌きを披露と中盤でも高水準のプレー。194cmあって動けて中盤で捌ける選手は貴重だと思う。長身を活かして試合終盤のパワープレー要員としても一定の働きはこなした。別に梅井のパワープレーで勝ったこととか無いけどCB使ったパワープレーなんてそんなもんだよ。

 

MF

5番 渡辺匠・・・レギュラー定着はならなかったもののセントラルの位置でインターセプトとタックルで守備を引き締めそれなりにボールを捌くなどまずまずの活躍。良い感じに飛び出してフィニッシュに絡んだりするもののシュートはイマイチ。特筆すべきはベテランとしてチームを引っ張る姿勢で、大声で味方を鼓舞する姿が印象的だった。まさに闘将の風格。

 

6番 鴨志田誉・・・セントラルやトップ下でスタミナ無視の全力プレスで相手を引っかき回したり裏への飛び出しのタスクをこなす。ドリブルでの推進力もそこそこあったしパスも悪くない。本人はスタミナに衰えを感じるとは言うものの相変わらずわけわからないくらい走る。

 

8番 石堂和人・・・アンカー、右ウイングどちらにも対応。ベテランながら年々研ぎ澄まされていく得点感覚と裏への飛び出しで3ゴールと活躍。攻守に的確なポジションを取り、正確な左足のキックでチャンスメイクも担う。しかし6月半ばに負傷し全治3ヶ月の長期離脱を強いられる。

 

10番 金功青・・・卓越した左足の精度と気迫のプレスで序盤に存在感を示すも、負傷で長期離脱。左足の技術に限れば非常にハイレベルなので早く復帰してポジション争いに加わりたいところ。

 

14番 星広太・・・齋藤恵太と双子の星雄次のステップアップをバネとしてアタッカーとしてさらにレベルアップ。ドリブルからのチャンスメイクのみならず、練習を重ねたことでシュート精度が格段に向上。ここまで5ゴールと上々の結果を残した。果敢なドリブラーとしてアタッキングの鍵を握るだけで無く、精力的に守備に下がってくる献身性も素晴らしい。

 

15番 村岡拓哉・・・絶対的レギュラーとはなれなかったもののロングスローが必要とされない場面でも投入されるなど戦力としての信頼性が向上。右ウイングをそつなくこなした。好調時は器用なプレーをするものの、調子が上がらないときは運動量が少なく器用貧乏な選手になるのでプレーのムラや淡泊なプレーを減らしたい

 

20番 前田尚輝・・・ボランチを主戦場とし、柔らかいボールタッチと広い視野、長短の正確なパスでゲームを作り自身も幅広く動き回ってボール引き出すなどモダンな司令塔として活躍。コンタクトプレーには決して強いとは言えないもののプレーの強度は格段に向上し、守備面でもそこそこの踏ん張り。ボールに触れば触るほど輝く有望株。

 

24番 蓮沼翔太・・・何度かベンチ入りしたものの出場は数分のみ。キビキビとした動きでパスを受けては動き直してといったプレーが出来るようなのだがキックの精度とかはよく分からず。アタッカーは負傷者が相次いでいるのでその部分でアピールできればチャンスも広がるか。

 

27番 橋本拓門・・・序盤は出遅れたもののボランチ、アンカーの定位置を確保。正確なキックでチャンスを生み出すだけでなく、精力的なフリーランも光った。守備のポジションも的確とバランサーとして十分に機能。相変わらず地味ながらじわじわ効いてくる選手である。

 

FW

7番 茂木弘人・・・FW登録ながら左右のSBでレギュラーに。安定感のある守備に加えて攻撃でも確かな存在感。基本的にバランス重視の堅実なプレーが目立ったがもう少し攻撃的に振る舞ってもいい気はする。6月に入ってからは右膝をテーピングでがっちり固めてのプレーが続いているため怪我には気をつけて欲しいところ。

 

9番 アレックス・・・CFとして長身と当たりの強さ、前へ前へと攻撃のベクトルを向けるプレースタイルは魅力ではあったものの、いかんせんシュートがうまくないしキープもうまくなかったり周りを使わなかったりで出場機会は多くなかった。15節では途中交代で投入されるも25分くらいで懲罰交代させられるなど良いとこなし。ポストプレーとシュート精度を磨かないことには信頼を得られないか。

 

11番 金弘淵・・・CFとしてポストプレーやチェイシングをしっかりこなしたものの、出場機会やチャンスの数からすると1得点は物足りなさが残る。ボールの受け方とかは悪くないし献身性も高いのだがゴール前での勝負にもっとこだわってほしい。もっとボコボコとシュートして良いと思うんだけどなあ・・・

 

22番 ロドリゴ・・・序盤にスタメンに定着。ポストプレーもこなすようになり、ドリブルでの仕掛けや裏抜けなどで見せ場を作る。試合を重ねるごとにチームに馴染んできていたものの5月に靱帯と半月板の損傷で5ヶ月の離脱に。シーズン中に復帰できるかも怪しいところ。今のチームとして攻撃の形が出来上がってきている中で見てみたい選手だった。無得点というのはいただけないがもともとそんなに点が取れるタイプでもない模様。

 

40番 樋口寛規・・・開幕から全試合でスタメン出場。左右のウイングでの出場が主のため守備に時間を割く時間が多かったせいかなかなか活躍できなかったものの、ペナルティエリアでボールを受ける形が出来ると11節からゴールラッシュを披露。卓越したゴールへの嗅覚とシュートセンスで6ゴールを決めエースとして期待に応えた。守備でも献身的にプレスをかけ続けるなど守備面での献身性も高く、絶対的な戦力となった。

 

 

 というわけで選手の感想でした。中盤戦から輝きを放ったのが樋口と広太。2人で前半戦残り6試合で9ゴールをたたき出す大活躍。中盤では前ちゃんもメキメキと頭角を現し不可欠な存在に。DFラインでは岡田の奮闘もさることながら圧巻の身体能力でパウロンが強烈なインパクトを残しました。また、本職以外でのコンバートで輝いた梅井や石堂も好印象。

ベテラン勢が軒並み奮闘し、最年長81年度組は全員その豊富な経験値を元に試合に絡みましたし、30を越えた茂木やロドリゴやドラや鴨ちゃんも負傷するまでは出場機会を多く得ています。一方若手は苦戦が目立つ状態。最激戦区のCBではゴーソンや杉野が出場機会を得られず、SBの福岡も継続的な出場が出来ていない状態。新卒の蓮沼もなかなか試合には出られず、アレックスも期待に応えたとは言えない出来でした。

 

後半戦に向けては石堂やロドリゴといったアタッカーが負傷離脱しているのが懸念材料。ここは蓮沼やアレックスの成長に期待したいところですね。若手にはベテランと激しくポジションを争うことで個々の能力を伸ばしていってもらいたいし、クラブが若手の育成を目標にしている関係もあるので、やはり大卒やレンタル組は控えに甘んじること無く精進してほしいですな。

同時にレギュラー定着出来ていないホンヨンや村岡、サブに甘んじている拓門などの中堅組の巻き返しも必要ですし、特に好調だった樋口や広太はこの状態をシーズン通して維持できるかが福島の成績に直結しそうです。この2人を中心に後半戦の福島ユナイテッドの躍進に期待しましょう!

 

 

福島ユナイテッドFC vs グルージャ盛岡

2016年6月12日、J3リーグ第12節が開催され、福島はホームで盛岡と対戦。東北社会人時代から鎬を削るライバルとの一戦です。盛岡は得点こそそこそこに取れているもののここまで最下位に沈んでいるクラブ。福島もここまで勝ちきれない試合が多く2勝しかあげられず下位に沈んでいる状況。両者とも浮上のきっかけが欲しい中での東北対決となりました。

福島は11節より中盤をアンカー配置型からトップ下1人のダブルボランチ型に変更。左SBには右膝をテーピングでがっちり固定しているものの茂木が復帰しました。ちなみにこの日はホンヨン26歳の誕生日。

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試合は3-1で福島ユナイテッドの勝利!!

福島は今シーズン最多得点試合です!スタッツとかメンバーはこちら

 

試合序盤はお互いミスで自分たちのチャンスを逃したりロングボールの蹴り合いになったりで退屈なゲームだったものの、30分過ぎに樋口のストライカーセンス溢れる2ゴールを立て続けに決めて一気に試合の流れを引き寄せ白熱したゲームに。

後半開始と同時に2枚替えの積極策に出た盛岡に対し受け身なプレーが目立ち、プレスをかけきれず失点したものの、1対1では鉄壁を誇るパウロンと身体を張った気迫の守備を見せる岡田の両CBを中心に追加点は許さず。押し込まれる時間が長くなりなんとか反撃に転じたいところですが、ホンヨンを交代したあたりから前線でのポストワーカーがいなくなり攻撃が停滞気味に。樋口を1トップに据えたものの裏に抜けたい樋口とポストプレーで起点を作り全体を押し上げていこうとする戦術がなかなかマッチしませんでした。樋口が1トップでも相手の最終ラインにプレスをかけ続けるあたりは良い手応えがあったのでオプションとして樋口1トップ時の戦術も整備したいですね。

 

87分には新人で経験の浅い主審が謎ジャッジを繰り出して拓門が遅延行為をとられこの日2枚目のイエローで退場。このジャッジを境に主審はやたらと福島のコンタクトプレーにファールを取るようになり始めます。福島はコーナーキープなどで時間を稼ごうとするも押せ押せになった盛岡がじわりじわりと押し込んできます。ロスタイムは4分。今シーズン試合終盤での失点が多い福島だけにスタンドからも「ドローに持ち込まれるのでは・・・」といった空気が漂い始めます。

しかしその重苦しい空気を交代で出場した広太が吹き飛ばしました。今年ずっと練習を続けてきた「左サイドからドリブルでカットインして右足シュート」が炸裂。スタッツや数字には現れないものの、状況や雰囲気からすればまさしくチームを救う一撃。

 

広太の一撃でトドメをさした福島が見事勝利。試合終了の笛と共に植村がダッシュしてパウロンに飛びついて抱き合っていたあたりからして、ここまで2勝しかできなかった選手たちも相当しんどかったのだろうなと。ラインダンスでは選手、スタッフ全員が笑顔だったことが非常に印象的でした。

 

攻撃面は樋口や広太の得意な形での得点が確立されてきたのでチームとしていかにこういう場面を作っていけるかが浮上の鍵になりそうですね。樋口はここまでの4ゴール全てがワンタッチのものなのでエリア内で勝負させてあげられるようなボールを送り込みたいところ。エリアの外からカットインしてってのはそんなに良くないのかも。

 

失点した場面ではCB2人が外に引きずり出されてポジショニングが崩れ対応が後手後手に回った結果の失点なので、GKやラインを統率する岡田がしっかりと整えて欲しかったもの。ただこの場面以外は大崩れしなかったのでこの調子で失点を減らしていってもらいたい。

 

で、またしても主審の話なんですけども。拓門は退場食らった場面でも蹴る準備して中の選手達がポジショニングとるの待ってただけだと思うんですが。何十秒もモタモタしてたんじゃないし普通にセットプレーにかける時間と変わらないと思うのですが。あれで退場はいくら何でもひどくないすかね。試合を通してやたらとボールに寄りすぎて選手の移動コースをふさいだりジャッジの基準がブレブレだったりしたんですけど、それは仕方ないけどなんであれで拓門を退場させちゃうのかなあ・・・俵主審は今年から主審になった新人ですけど、日本サッカー協会は早いとこ審判の育成プログラム見直してくれよ。J3だって曲がりなりにもプロリーグで興行なんだからそこで「新人の練習台になってよ」はナンセンスだって。これで新人主審に謎ジャッジされたの3回目だぞ。ありもしないPKをとられ、GKを抜き去ったFWをGKが後ろからわざと足かけて倒して決定機阻止したのにPKは取られず、今度はCK蹴ろうとしたら退場ですか。今年は変なジャッジされること凄く多いと思います。他のJ3の試合でも新人のミスジャッジちらほらあるみたいだし。

 

それじゃ最後に印象に残った選手を。

 

岡田亮太・・・段々とラインコントロールが頼もしくなってきた。身体を張った守備で1失点に抑え、終盤には石堂に代わってキャプテンマークを巻くなど頼もしさは増す一方。

 

パウロン・・・ロングボールは長身と圧倒的跳躍力で跳ね返し、ポストプレーされれば後ろから長い足を伸ばしてボールを奪い、ドリブルで仕掛けられれば俊足でぴたりと着いていき自由を与えず、強靱なフィジカルで相手をことごとく潰す。J3レベルを超越した怪物ぶりを今日も存分に発揮。

 

橋本拓門・・・絶妙なポジショニングで攻守を支え、正確なパスが光る。ゴール前まで走り込むなど運動量も多く。セットプレーも高精度だっただけに退場は残念無念。

 

前田・・・プレーの強度が増し、攻守共に球際で闘い続けただけでなく終盤でもボールホルダーのサポートに走り続ける。やっぱり自由に動き回ってボール触ると輝くなあ。

 

ホンヨン・・・誕生日なのでバースデーゴールに期待するも不発。もっとボコボコとシュートして。ポストワークは冴え渡り、絶妙なトラップやボールタッチからの突破は素晴らしかった。あとはシュートだけ。

 

樋口・・・シュートセンスが光り輝いた今回のヒーロー。1点目は完全にマークされ身体を相手が先に入れていたのにうまいタイミングで足を伸ばしてアウトサイドで蹴り込む技ありの一撃。守備でも最後まで相手にプレスをかけ続ける献身性は中央でも発揮された。今後に期待が持てる内容。

 

星広太・・・守備に奮闘しつつ思い切りの良い仕掛けから突き刺した鮮やかなミドルはチームを救う非常に価値ある1点だった。練習を続けた形から得点するという練習は裏切らないの見本。この切れ味をさらに磨いていきたい。

 

来週は今シーズン調子の上がらないガイナーレ鳥取戦。アウェイですが今シーズン初の連勝目指して頑張って欲しいもの。

首位とはまだ勝ち点9差です。チームのブラッシュアップを続け上位進出を貪欲に狙おうぜ。

福島ユナイテッドFC vs FC琉球

5月22日、J3リーグ第10節、福島はホームで2位と今シーズン躍進中の琉球と対戦。福島は未だに栃木戦以来勝ちがない中ですがどんどん選手にも怪我人が出てきてやりたいサッカーの形もなかなか定まらない状況。今回は不動のCBだった岡田亮太を左SBに置くという奇策も繰り出してみたり。福岡は怪我じゃないっぽいけども。

琉球さんは今シーズンは上位に食い込んでいるだけに苦戦が予想されたのですがこういうところをモノにしてこそ上位が見えてくるというもの。

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 結果は1-1のドロー。ホンヨン今シーズン初ゴール。やっぱ高さとフィジカルって有効だな。スタッツとかメンバーはこちら

 

なんだかここ最近は先制するのに逃げ切れない試合ばかり。どれもバタバタとして相手を捕まえられずにいるうちに失点というパターンが多いような。まず受け身にまわりすぎるし、ボールを奪っても必死に誰もいない前線に蹴り返すばっかりなのでまた押し込まれる状態の繰り返し。昨年までよく見せてた「先制後にポゼッションして相手を引きずり出しカウンターでトドメ」という必勝パターンが全然出せてない。今回の失点は相手のミドルが素晴らしかったんだけども、そこに至るまでの防戦一方の展開のなかで、ボールを前に蹴り返すばっかりじゃなくキープであるとかサイドラインにクリアして立て直すという選択をしていればまた違った結果だったのではないかとも思います。

つーかまず根本的に90分闘うスタミナが無いんじゃないかと。今シーズンは75分あたりから明らかに全員がヘロヘロになりはじめてプレスに行けなくなったり出足が遅れたりといった場面が目立つ気がします。そして先ほど述べた様にそのスタミナ不足もあってか受け身に回りすぎる。前からプレスに行けないからみんなでズルズル下がるだけになっちゃったり。

ついでに言うとアンカー配置型の4-3-3なのでセントラル2枚をかいくぐられるとアンカーが広大なスペースを1人で管理しなきゃ行けなくなるのも負担の増大に拍車をかけているような・・・

とにかく守備の意識であるとか、やり方をもうちょっと変えてかないとこりゃどうしようも無い。なんせ今シーズン無失点試合一つも無い訳だし。

 

一応攻撃はホンヨンがコーナーキープからCK、FKをどんどん取ってくれたりしてセットプレーは多かったものの結局1点のみ。点は取れてるんだけどね。せっかくボールを奪っても全然パスを回せる距離に選手が動かないから、パスコースが無いもんでDFラインにバックパスしてるうちに相手がブロックを組んじゃう場面が凄く多い。あととにかくホンヨンめがけてボコボコ蹴り込んだり、ロングで樋口裏抜け一発を狙ってみたりと単発の攻撃が凄く多い。連動、連続からフィニッシュまで持ち込む力の違いが琉球との一番の差だったかなと。

得点シーンはああいう形を増やしたいなと言うような得点。クロスを長身の選手が折り返して中で決めるって、大きな揺さぶりからの攻撃でなかなか良かったのでは無いかと。しかしこのシーンの起点になった樋口のシュートなんてはすごく良いシュートだから、ああいうシュートを打てる樋口を最前線に置いてどんどんシュート打たせる方が点が取れそうな気もするんですが・・・樋口は守備うまいからサイドで使われるんですよね。ついでに言うと栗原監督はCFには長身で競れる選手を使いたがるから2トップでもなければサイドでしか使われなさそうだなあ。

ホンヨンが折り返して樋口が決めるとかいう形の方がわざわざ梅井が前に出ること無いからいいのでは・・・

 

まああとは相変わらずですけどクロスの精度であるとかは磨いて欲しいところ。キーパーに取られるクロス多すぎ。それとパウロン、梅井という190cm級がいるのに腰くらいの高さのボールをセットプレーで入れるのは蹴り損ないなんですかね。

今のところはボールを持った時のセントラルと3トップの距離感が問題でしょうか。もうリーグの3分の1を消化するのでそろそろ結果を出したいところ。

 

それじゃ気になった選手の感想を。

 

野田・・・いつもより積極的な攻撃参加が目立った印象。この調子でどんどん攻め上がってガンガンクロスを上げてほしい。

 

パウロン・・・やっぱり別格の選手。たまに相手に入れ替わられたりはするけど基本的に、デカい、速い、強い、うまいがそろった反則級CB。今回も自陣でインターセプトした勢いそのままに攻撃参加し、前ちゃんのパスを受けると高速ドリブルで相手を振り切りハーフウェーラインから敵陣ボックス内に1人でボールを運ぶ離れ業を披露。自陣でボール奪取後もプレスにきた琉球の選手を細かいボールタッチで1人、2人かわし味方につなぐというプレーも。ダイナミックなスライディングや驚異的な高さのヘッドで守備でも貢献。見てて一番面白い選手かもしれない。

 

戸川・・・やはりラインコントロールやポジショニングは匠の技。身体を張ったブロックで何度もピンチを救う。DFラインの管理は一番うまいんだよなあ。

 

岡田亮太・・・久々の左SBで出場。足下のうまさが結構生きてた。田中恵太対策なのかと思ったら普通に果敢なオーバーラップも見せてて割とアリな感じのコンバート。福岡の攻撃力をとるか岡田の守備力をとるかは相手によって使い分けたいところ。

 

梅井・・・長身だけど結構ボールを捌けてたし、それなりに動けてた印象。CBの1つ前で制空権が握れるのはありがたい。

 

ホンヨン・・・ようやっと今シーズン初ゴール。ポストも頑張ってたけどパスミスとかドリブルで引っかけるとかそういうのがちょくちょくあったのは残念。それにしても得点直後から途端に動きのキレが良くなってバンバンシュートしたり出足が速くなったのはなんだったんだ。スター取ったマリオかお前は・・・常にそれをやってくれ・・・

 

ともかく課題はボール奪取後のチームとしての統率。ポゼッションして落ち着かせる場面と早めに縦に攻める際の選手のポジショニングは要改善。あとスタミナはどうしようもないんだけど、メンタル的に受け身になりがちな先制後の守備も改善が必要。昨年みたいに自分で仕掛けられる選手が減っているのでなかなか難しいのですが、連携の深化で何とかしていきましょう。もうリーグ3分の1消化するんだぞ。

あと樋口はあの使い方で本当に良いのかなあ・・・

福島ユナイテッドvsセレッソ大阪U-23

2016年5月8日にJ3リーグ第8節が開催され、福島はホームでセレッソ大阪U-23と対戦。ここまで1勝しか挙げていない12位の福島は11位のセレッソとの対決ということで、勝って順位を上げたいところ。大型連休の最終日でなおかつ地元福島ではテレビ中継もあるのでしっかり勝ちたかったところなのですが・・・

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 結果は2-2のドロー

CBパウロン、セントラル前田が今シーズン初出場、CFホンヨンは初スタメン、石堂が14シーズン以来の右ウイングにコンバート、樋口は左のウイングにチェンジと大幅にメンバーをいじった福島。栗原監督としても何かしらの変化が必要だと感じてのことでしょう。

しかしまーず失点がひどい。1点目が前ちゃんの絶妙なバックスルーパスセレッソの選手が反応しキーパーとの1対1を難なく決め同点。前ちゃんのシンプルに捌こうとする癖が最悪のタイミングで出ちゃった感じ。余裕でターンできたのになあ。2点目も福岡がさっさとクリアするのか植村がキャッチしに行くのかはっきりさせずルーズにしてお見合いしているうちに相手が先に触って失点。これじゃあいくら点とっても勝てやしねえよ。基本的にこういう致命的なミスを相手は見逃してくれないんですよ。絶対にミスしちゃいけないところでミスをしているようでは上位になんて行けないんですよね。

全体的にDFラインは戸川ではなく岡田が舵取りを担い、パウロンが初めて先発したためかちょっと危なっかしいところもあった印象。ここら辺の連携の深化は急務。

 

とはいえ2点取れたのも収穫と言えば収穫。久々のスタメンとなった石堂はポジションが高くなったこともあってかフィニッシュ、チャンスメイクに大活躍。実際に先制点叩き込むなどしっかりと結果を残しました。セットプレーから2点目を入れたパウロンも半年ぶりの公式戦出場ながらフル出場、得点という結果を残し自信に繋がったはずです。その他得点を貪欲に狙い続ける樋口は多少雑ではあるもののあらゆる位置からどんどんシュートを打って脅威となっていましたし、ホンヨンもフリーでシュートを打つ場面が2回ほどあったのでチャンスをモノにして欲しかったのですが・・・

前半終了直前の石堂、樋口の連携からホンヨンがフリーでキーパー1対1になったところは決めて欲しかったし、後半の広太と前ちゃんの連携から広太のシュートがクロスバーを叩いたシーンも決めたいところだった。後半40分くらいのところのロングフィードロドリゴが抜け出してボックス内でキーパーに倒されたところなんては間違いなくPKとなるはずのプレイでした。チャンスが多かったのに決めきれないという課題が去年から持ち越されたままです。クロスがキーパーにキャッチされること多いからそこら辺の精度を改善して欲しい。

 

勝ち点3を取り損ねた試合ではあるのですが、攻撃はなかなか見所がが多く収穫が多かったかなと。右ウイング石堂が以前よりも洗練されてるというか、うまく身体を入れてキープしてタメを作ったり左足からのクロスも高精度。今後はウイング石堂が大きな武器になりそうです。

前田やパウロンを長時間実戦投入できたのは本人達としてもチームにとっても良かったろうし、短時間ながらアンカーで梅井が起用できたのも重要なオプションになりそうです。途中交代から流れを変えられる選手として広太を使うという手段も有用性を証明できたと思います。スタメンのチャンスをもらったホンヨンも結果で答えて欲しかったところなのですが・・・ポストは頑張っていたし、素直に周りを使うと言った連携面はライバルのロドリゴやアレックスよりリードしていたと思います。

こういうチーム内での競争を通してレベルアップして欲しいですね。

そんじゃ、印象に残った選手の感想をば。

 

岡田亮太・・・ラインコントロールを任されたものの戸川のようには行かなかった印象。ここでもう一皮むけて欲しい。後半風下でロングボールが有効でないと見ると、ミドルレンジのグラウンダーの縦パスでビルドアップを始めた当たりは流石だなと。

 

パウロン・・・J3では反則級のCB。デカいわ速いわ足が長いわジャンプが高いわ身体が強いわ足下がうまいわで流石に規格外すぎる。対応とがポジショニングに若干の甘さはあるものの身体能力ゴリ押しでなんとかできる感じ。半年ぶりの出場ながら90分フルでプレーし早速得点を挙げたのは本人にも大きな自信になったはずなので、このまま怪我なく定着して欲しい。

 

前田

おそらくプロになったから公式戦フルタイム出場は初めて?試合序盤に痛恨のパスミスで失点の起点になったものの、そこから切り替えて最後までプレーできた点は大いに評価できる。どうしてもコンタクトプレーに弱く馬力も無いものの、シンプルに捌くパスの精度はなかなかのもの。広太と細かいパス交換からチャンスを作っていたので、もっと自由に動き回らせてどんどんボールに触らせると化けるかも。

 

石堂

セントラルからウイングに再びコンバート。プレスの方向が限定されるためか、うまく身体を入れてキープする場面が目立った。持ち前の得点力やミドルシュートも健在。

 

ホンヨン

スタメンの期待に応えたかったところだが得点ならず。CFなので得点力はしっかり磨きたいところ。このコンディションを維持しながら結果を残したい。

 

樋口

相変わらずのウイング起用ながら激しいプレスからのボール奪取と果敢なシュートが光った。石堂のクロスにファーから飛び込む形は可能性を感じるので磨いていきたい。あとは裏に抜ける場面が増えてくれれば・・・

 

梅井

鴨志田の負傷によりアンカーでの出場。地決の連戦をボランチで戦い抜いた実力は伊達ではなく、ボールを捌くにしても守備にしても短時間ながら十分な活躍。何より中盤で制空権を握れるのは大きな武器になりそう。フル出場しての運動量は未知数ながら今後が楽しみ。

 

収穫が多い試合だったのですが、70分過ぎにカウンターを受けた際、鴨志田が全力の帰陣から絶体絶命のピンチをブロックしたプレーで右太ももの裏を負傷。ロドリゴも後半ロスタイムに裏に抜けようとした際に急に立ち止まって膝を押さえるなど脚を痛めた模様。

おそらく2人とも筋肉系の故障でしょうから暫く離脱ですかね。中盤は今ドラも離脱しているのでどうなるか・・・痛い要素ではあるものの、若手やサブの選手はこれ機にポジションを奪うつもりでアピールして欲しいもの。

 

あと1つ、小言なのですが主審の金次さん、85分ごろのGK武田がロドリゴ倒した場面、ちゃんとPKとってよ・・・ボールの動きからして武田はボールに触れてないのは明白だし、ボールに触れなかったところから身体を巻き込んでロドリゴに足がかかるように意図的に身体を持って行ってるんですよね。これはPKとってもらわにゃ困るよ。明らかに決定機阻止だし。

金次さんも経験が浅い審判なのですが、日本サッカー協会として審判育成プログラムを早急に見直すべきですよ。前にも言ったけどJ3だってプロリーグだし興行なんだからさ・・・練習台になってくれはねえだろよ。

それにしても福島はつくづく審判に恵まれないなあ。そもそも福島が審判の誤審で得をしたことないんじゃねえのか。

備忘録、そしてベガルタ仙台レディースを観戦に行った件

皆様ゴールデンウィークをいかがお過ごしだったでしょうか。僕はというと未だ就活やってるんですが、一応1社から内々定ですよ的な電話がありまして(文書での正式通知がまだなんですが)ちょっとほっとしてGWに突入しました。まあまだまだ就活夏ぐらいまで続きそうなんですけども。夏に真っ黒のスーツとかなんだそれ。汗だくで突入するぞ御社。

 

そんで、ちょっと落ち着いたところでなんとかかんとかGWを有意義に過ごそうと思いまして。しかしいかんせん見たい映画は今はやってないし、遊びに行く友人だの恋人がいるわけでなし。観光地はとんでもない人混みだろうから行きたくないし、J3はGW中日開催も無いしでどうしたものかと思ったところ・・・

5月3日にユアテックスタジアムでベガルタ仙台レディースvs浦和レッズレディースやるじゃないの。前売り券1200円だし行くか。となりました次第。

 

僕はなでしこリーグは観戦したことも無いといいますか、そもそも女子サッカー自体テレビで放送するなでしこジャパンくらいしか見たことなかったのでちょうど良い機会かなとも思ったので。なによりユアスタのアクセスがすごくいいのでね。

 

ベガルタ仙台の試合には何回か足を運んでいるのですが、それと同じクラブ、スタジアムで試合をしてもこんなに違うものなのかとびっくり。まずレディースの試合は出店の数が少ない。JFLJ3より少ない。ちょっと飯に苦労しました。

 

んで、試合内容なんですが、基本的に仙台が押し気味のゲーム展開。仙台はトップが納めて落としたボールをサイドにはたいて、またセントラルに戻して相手を食いつかせたら浮いたサイドハーフにパスを送り縦に抜け出すかボックスに侵入するかという攻撃が効いてました。仙台はCKとFKから2得点し、浦和に攻め込まれる時間帯もあったもののGKブリトニーをとDFラインがきっちりしのぎきり2-0で勝利。浦和がリーグ最下位というのもあるので順当な試合だったんじゃないでしょうか。

 

ものすごく失礼な話をさせてもらいますと、僕は女子サッカーなめてました。どうしても男子に比べて体格や走力含めた総合的なフィジカルが劣ってしまうため物足りないゲームになるだろうと思っていましたし、テレビで見る女子サッカーは速さや身体能力的な面で局面の迫力が欠けるという印象を受けていたためです。

しかし、実際に見てみるとまず技術面がうまい。全員パワー以外だったら僕の見慣れたJ3なんかとは比じゃ無いくらいうまい。キックの精度や個々のボールタッチはJ1と同レベルなんじゃないかと感じるくらいでした。そしてコンタクトプレーから逃げない。身体をバチバチ当てて相手をなぎ倒すし、鋭いスライディングで削りにかかる。

そしてみんな身体能力が半端ない。正直なでしこのGKをはじめとしたプレーをテレビで見るに「筋力的なバネが足りないなあ」と思っていたのですが、実際にプレーを見てみるとあんなに高くジャンプする女性を見たことがない。それくらいジャンプの到達点が高かった。さらに90分もあれだけスプリントする女性も初めて見た。まず僕は女性が全力でスポーツしているところを生で真面目に見たことがないので、あれだけ走るものなのかと衝撃的ですらありました。

 

個々の選手であれば仙台のGKブリトニー・キャメロンとボランチ川村優理が印象に残りました。

ブリトニーはまずバネとか筋力が外国人故か桁違いなようで、キックが明らかによく飛ぶし、横っ飛びでゴール隅に飛んだナイスシュートを右手1本ではじき出すビッグセーブを見せました。女子のGKでは規格外の選手であるように感じました。

川村は日本代表の常連なだけあって段違いのうまさ。コンタクトプレーで全く負けないし、身体の使い方もうまいし、タックルでどんどんボールを奪う。それでいて足下の技術もしっかりしていてショート、ロング問わず精度の高いボールを蹴るし、セットプレーでは空中戦の強さ故にターゲットとして機能する、と攻守に渡って八面六臂の活躍。次元が違う様なプレーを見せていました。

あとFWの有町も空中戦ほとんど負けずにどんなボールも収めて起点になってて、あんなにコンタクトプレー逃げない選手もいるのかと感心したり。

 

総じて日本の女子サッカーが非常にハイレベルであることを感じられました。うまいしフィジカルも凄い。そりゃW杯で結果残すわけだわ。

同時にこれだけのコンテンツ(試合内容)を提供できるのに、試合チケットの金額や、試合会場のグルメがJ3JFL並というのはいささか寂しい気がしました。マッチデースポンサーもついてなかったし。国内トップリーグで高いレベルのプレーを披露する彼女たちはもっと高く評価されるべきではないかと。技術レベルではJ1に匹敵すると思うし、スペースの攻略法とかJ3(福島ユナイテッドとか)よりよっぽど面白かったし、何よりあのなでしこジャパンの一員のプレーが見られるという価値は非常に大きいと思いました。

 

さて明日は福島ユナイテッドvsセレッソ大阪U-23。福島そろそろ危機感持ってリーグ戦戦わないと下馬評通りの下位チームになるぞ。がんばれ。

僕もさっさ就活終わりたいです。しんどいしんどい。